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クブチ砂漠を行く~循環型砂漠対策を目指す太陽光発電事業

CRIPublished: 2021-07-14 18:10:00
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中国で7番目の大きさを数えるクブチ砂漠では、2016年以降、現地とゆかりのある民間会社「億利(Elion)」社が主体となり、生態修復と共に、太陽光発電産業を中核にした発電、農業、畜産業、貧困扶助、産業観光を一体としたクブチ発の複合型砂漠対策を打ち出しています。

今日の「CRIインタビュー」は、記者が内蒙古杭錦旗内にあるクブチ砂漠の中腹部に設置された、中国初の砂漠太陽光発電所でのマイクリポートです。

太陽光発電ってどんな音がしているのか。構内になぜ羊やヤギがいるのか、砂漠で作物をどう栽培するのか、詳しくは番組をお聞きください。

クブチ砂漠に広がる「いらかの波」

◆発電所建設の第一歩は生態修復から

年間日照時間が3,180時間以上、中でも年平均発電時間は1,750時間以上――豊富な太陽光資源に恵まれている点が、クブチ砂漠での太陽光&太陽熱発電展開の土台です。

オルドス市杭錦旗から約120キロ離れたクブチ砂漠の中腹部に、「億利(Elion)」社が国有大手電力会社と提携する発電プロジェクトがあります。用地として使われる予定の砂漠の面積は約10万ムー(約67平方キロメートル)あり、2021年5月現在、その中の7万ムー(約47平方キロメートル)で、すでに生態修復工事を終えたそうです。

発電所と道路を挟んだところには高台があります。登れば、「いらかの波」を髣髴とさせる風景が広がっていました。遠方に聳え立つウラ山連峰を背に、長さ10キロ、幅3キロもあるソーラーパネルの大海原です。

稼働開始が2016年で、太陽光(710MW)と太陽熱(200MW)発電の両方を合わせれば、総出力1ギガワットにも達します。この年末に完工し、フル稼働ができるそうです。

発電所と隣接して、空を突き刺すように化学工場の煙突が見えます。発電所の屈玉文所長(53歳)によりますと、石炭化学工業団地の近くに発電所を設置したのは、近場の電力需要にも対応できるようにしたためです。また、工業団地の中には、太陽光発電の電力を活用し、水素を製造・貯蔵するインフラも整備されているそうです。

ところで、流動砂丘が多く、草も木も生えない砂漠の中腹部に発電所を作るまでには、数十年にわたる準備期間が必要でした。

杭錦旗内の砂漠横断道路、総延長は900キロ超に

発電所に来るまでの道中は、砂漠横断道路がきれいに整備されていましたが、その道路ができる前には、まず整備された道路が砂に埋もれないようにする砂防工事が不可欠でした。今も道路の両側には、人の手で整備した四角い「草方格」と呼ばれる、広大な砂防工事の跡が残っています。

クブチ砂漠・砂漠横断道路両側の砂防工事「草方格」

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