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「武漢は良いところ」自負する作品を世界に~ドキュメンタリー監督・竹内亮さんに聞く~

CRIPublished: 2020-07-01 00:12:00
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出演した人たちは様々です。華南海鮮市場で毎日買い付けをしていた日本料理店の経営者、わずか10日間で建てられた病院「雷神山病院」の作業員、宅配便の配達員、「仕事をやめよう」と思っていたのに、自ら隔離病棟での勤務に名乗り出た看護師、初期の感染人数の急拡大で入院治療できずに祖父を亡くした女性、コロナ終息後に閉店を余儀なくされたアート教室の経営者、ドローンを飛ばして封鎖中の武漢の撮影を日々続けていた英語教師……武漢で生きる一市民ではありながらも、それぞれに光り輝くものがあります。

「武漢の人は、感染が一番厳しい時の武漢だけではなく、『武漢の本来の姿』にもっと注目してほしい。そういう気持ちがすごく強かった」

そんな「武漢っ子」の心を竹内さんは丁寧に受け止めました。その気持ちに応えるかのように、取材に行った先々では出演者から必ず「取材してくれて、ありがとう」という言葉がありました。これは竹内さんに深い印象を残しました。

話を聞く中では、生と死に絡む現実もありました。そんな時は、「過去はもちろん聞きますが、あまり深くは聞かない。こちらから深い傷を掘り起こしても意味がないと思ったからです。過去よりも今の武漢、今後の展望にフォーカスしたい」と心掛けていたことを明かしてくれました。

スムーズに行われた取材

ドキュメンタリーの冒頭で、南京から武漢に向かう高速鉄道に乗り込んだ竹内さん。番組ではやや不安そうな表情と共に、「正直、不安な気持ちもある」と心の内をナレーションで語っています。

ところが、状況は到着した瞬間から変わりました。肩の力が抜けたからか、武漢駅を背に「何も起きていなかったようだ」と、その場に立っているからこそ感じる言葉を口にしました。そして、最初の出演者である日本料理店の経営者との初対面。先方が手を差し伸べる際、開口一番の挨拶は「僕はPCR検査を済ませています」でした。その言葉に対し、「武漢の人は他の地方から来た人にそこまで気を使うのか」と複雑な気持ちもありましたが、「今の武漢はとても安全な町です。1千万人にどうやって核酸検査をしたのか、想像もつかないことですが、全員に検査を実施しました」と驚きの声を上げていました。

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