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中国駐在歴19年、日本通運・廣田靖さんが語る中国の商環境と「中欧班列」

CRIPublished: 2019-05-07 20:13:00
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ところが、2011年に重慶から、とりあえず台車を41両以上、50両以下であれば、もう待つこともないし、向こう側で41台の貨車が待っていて、いけばすぐ積んで出してくる。これが「ブロックトレーン」(同じコンテナ貨車が同一の仕向地まで輸送するための編成)という話ですね。

そうすることによって、リードタイムが読めるので、サプライチェーンとしても使える。ということが、2011年に重慶とデュイスブルクを結ぶ最初の「中欧班列」でした。

中欧班列というブランド名は、2016年から統一ブランドとして使用されたもので、以前は「チャイナ・ランド・ブリッジ」という呼び名でした。

ーー日通はこの「中央班列」を生かして、去年、輸送試験まで行ったそうですが…

はい。日本の経済産業省の委託による「チャイナ・ランド・ブリッジ」の利活用推進に向けたハード・ソフト面の改善のための調査に基づく一環として実施しました。鉄道輸送で日系企業がメリットの享受をできるかという不安や疑問を明らかにしていくために実施したものです。去年一年間かけて、14ルートで実験をしていました。これはコンテナ一本一本で出した実験です。そのうち、欧州から中国へもってくるものをさらに足を伸ばして、日本にもっていくと、こういったものを実証実験しています。

そういう一本ずつの試験とは別に、去年12月に、西安の駅で41本(のコンテナ)を連ねた「日通ブロックトレーン」の実証試験が行われました。西安からアラシャンコウ(阿拉山口)経由でデュイスブルクまでに15日間で到着しました。

こうした試験の実施を受け、去年10月から今年3月までに上海、デュッセルドルフと東京でそれぞれシンポジウムが開かれました。

ーーどのような手ごたえがありましたか。

我々が実際にやっていますので、お客様に対する受け答えや説得力がありました。課題もあるが大きなメリットもありました。そういう実際の話をすると、日本のお客様、欧州のお客様からの引き合いに対するタイムリーな回答が可能になり、すぐにトライアルをしたいというお客様も増えているのが現状です。

ーー「ブロックトレーン」という輸送方式に対して、どのように議論されていましたか。

参加者は皆、相当興味をもっています。まずは、コンテナ一本一本ではなく、大量に輸送ができたこと。そして、スピードも船より速くなる。飛行機にはかないませんが、比較的速くなる。画期的な輸送手段だという認識をきっちり持つことができました。とくに自動車、電気、精密機器、もともと日本通運グループのお客様の中には、国際輸送に関しては、自動車、電気、精密機器が大きな割合を占めています。それもあるのかなと思いました。自動車、電気、精密機器関連のお客様から大きな引き合いをいただきました。欧州側からの引き合いもありました。

◆鉄道輸送がサプライチェーンの主役に?!

ーー「中欧班列」は一帯一路のシンボル的要素もあります。物流企業としてこの構想をどう見ていますか。

「一帯一路」は鉄道だけではありませんが、物流会社の立場としましては、新しいサービスを市場に提供して、お客様に対して航空便・船便という二者択一から、新しい輸送モードとして、三者択一をご提供できるというのは非常にありがたい話です。

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