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日本は「漠然とした平和教育」よりも加害の歴史を伝えよ~ジャーナリスト・乗松聡子さんに聞く

CRIPublished: 2023-08-18 22:53:44
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「中帰連平和記念館」室内の様子

帰国した元戦犯たちは、「中国帰還者連絡会」を立ち上げ、自分たちの戦争犯罪や加害の事実を日本で伝えていく活動をしました。当事者の高齢化に従い、より若い世代が「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」として引き継ぎ、2006年に「NPO中帰連平和記念館」が川越市に創設され、今も日本の中国侵略の歴史を伝え続けています。

もう一つは、長崎の「岡まさはる記念長崎平和資料館」。長崎の朝鮮人や中国人の強制連行の被害者や原爆被害者を記憶し、同時に、日本軍「慰安婦」、731部隊、南京大虐殺など、「史実にもとづいて日本の加害責任を訴えようと市民の手で設立された」(資料館パンフレットより)平和資料館です。

岡まさはる記念長崎平和資料館

■加害の歴史の勉強は、日本の平和構築に不可欠

――日本では、毎年8月になると、戦争と平和について多く語られます。そんな中、歴史を見つめる時の乗松さんの複眼的な目線に、私は深い印象を持ちました。

米国の原爆投下はもちろん許されない戦争犯罪ですが、原爆の被害を語る時も、被害者の約一割を占める朝鮮人や、中国人の被害者もいたことを忘れてはいけないと私は思います。日本の植民地支配や侵略戦争があったが故に日本にいた人たちです。

広島の太田川水系の安野発電所建設には、戦争終盤には360人の中国人が強制連行され、奴隷労働に就かされました。帰国までの約1年間に、112人が負傷、269人が病気になり、29人が死亡、うち5人は原爆死でした。これら強制連行された中国人たちが作った発電所は、今も静かに広島に電気を送り続けているのです。

広島・安野 中国人受難之碑

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