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中日共通国語教材・魯迅「故郷」発表100年中日の学者らが交流会

CRIPublished: 2021-06-22 13:10:00
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日本の国語教科書に掲載された『故郷』

中国の国語教科書に掲載された『故郷』

「安定教材」と呼ばれるほど採用され続けている理由について、「優れた作品というのは、その時には良く分からなくても、触れること自体に意義がある。生徒たちにとっては、言葉にならないものを抱え込んでいるから、大人になっていくプロセスの中で、『故郷』が再び意味を持つようになる。だから、『故郷』を教科書から外そうという意見は聞いたことがない」と田中さんは分析します。

シンポジウムの席上、『故郷』の先行研究の比較を通して、田中さんの言う「機能としての語り手」の必要性について論証した周非さんの発表も、出席者たちの間で前向きな評価が見られました。静岡県立藤枝特別支援学校校長である山田伸代さんは、小説の読み方、読まれ方をめぐり、話の筋を追うだけでは見えてこないものが見えてくることを例示し、「機能としての語り手」を授業に反映していくことで生徒たちが小説をもっと深く読み、人生についてもっと深く考えることに繋がるよう期待を寄せました。

自由ディスカッションが行われた午後の部では、活発な議論がありました。モデレーターを務めた西安交通大学の霍士富さんは、「学校教育の現場での『故郷』に対する理解は、日本のほうが中国より一歩先を行っているような印象を受けた」と前向きな評価をしました。

◆「世界文学」としての視点も忘れずに

100年後の今、『故郷』を読み直すことの意義をどうとらえればよいのか。北京大学を退官した李強教授は、「百年経っても衰えない生命力を見せている『故郷』は、世界を認識し、自我を認識するうえの座標軸を提供してくれている」とその現実的な意義を指摘しました。

オンライン交流会のスクリーンショットから

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