日本語

【CRIインタビュー年末特別企画】WHO下でのコロナ対策を人類共同の新しい未来に立ち向かおう~国連元事務次長・明石康氏に聞く

CRIPublished: 2020-12-30 21:46:00
Share
Share this with Close
Messenger Pinterest LinkedIn

今の国連がまだ弱いとか、欠陥だらけだとか、言って批判するだけではなくて、それをどのようにうまく使うか、大国はもちろん大国としての知恵があると思いますけど、それだけでは足りないと思います。今や当初の51ヶ国から4倍近く大きくなっている国連ですから、問題の解決はなかなか難しいと思うんですけど、できるだけみんなで、仲良く率直な議論を交わしながら、共通の結論を出して、新しい未来に一緒になって立ち向かうということが、我々の一人一人に与えられた大きな、重い宿題だと思いますね。

◆謙虚に学び合いながら協力しあう21世紀を人類共同の世紀に

――中国と日本は東アジアの隣国です。そうした人類の課題の解決に向け、明石先生としては、この二つの国に寄せるき期待はどのようなものでしょうか?

私は個人的に中国と日本、このアジアでのとても大事な二つの国々が、過去においては仲良く学び合ったこともあるし、また不幸な戦争をしたこともあります。戦争は二度と繰り返してはいけないということが、あまりも明らかなことですし。あの戦争の前には何千年という交流の歴史があってね。特に、大きくて悠久な歴史がある中国から、日本という小さい島国はたくさんのことを学んだわけですが、我々にはその記憶が鮮明に残っています。

中国という国、また中国に住んでおられる中国人の持っておるその大きなポテンシャル、賢さ、叡智というものから、日本はこれからも協力し学び続けなくてはいけない。また日本も東アジアの重要な国として、中国と日本、できれば、他の国々も一緒になって、こういう問題を解決する一つの重要な場所として、国連というものがあるんだと思うんですね。

――感染症を前に、中国は「人類衛生健康共同体を共に築きましょう」と呼びかけていますが、中国のこのような姿勢をどう評価しますか。

こういう中国のイニシアチブは非常に重要なものだし、国連の保健担当の機関として、WHOというのはあるわけですけれども、トランプ大統領時代のアメリカは、WHOについて疑心暗鬼に陥っていたのは非常に不幸なことであったと思います。

こういう機関がまだまだ力が足りないというのだったら、我々が協力して強くしていけばいいわけなんです。一部の国々のように、国連はこれもやってない、あれもやってないと批判するのは建設的じゃないですよね。だから、結果を見るだけではなくて、それぞれの機関のこれからの可能性を生かすように、みんなで協力し合いながら、相談しながらやっていくという姿勢がとても大事だと思います。そういう意味では、私は中国に大きな期待をかけています。

――まもなく2021年の幕開けです。どのような一年になってほしいとお考えですか。

世界は今年、コロナに対する姿勢はちょっとバラバラの感があります。お互いに知恵を出し合った面もあれば、歩調が合わなかった面も。2021年にはもう少し互いに学び合う姿勢を正面に出して、学び合いながら対処する。それを国連傘下のWHOの下で行えるならば、こんな良いことはないと思います。国連の様々な機関を活用するという姿勢でやるならば、2022年、また2023年度と、まあ今世紀は非常に実り豊かな、人類共同の世紀になっていく可能性があると思います。中国が世界第二の経済大国として担う大きな責任というものもとても大事ですし、我々はそれを大いに評価しております。日本は比較的小さい国ではあるけれども、経験はある程度持っておりますし、抱負もありますから、国内に閉じこもるのではなくて、アジアの一国、世界の一国としてもう少し積極的にやってほしいなあと私は思っています。

首页上一页123全文 3 下一页

Share this story on

Messenger Pinterest LinkedIn