日本語

「ポストコロナ」の中国経済~対外経済貿易大学・西村友作教授に聞く

CRIPublished: 2020-05-27 13:27:00
Share
Share this with Close
Messenger Pinterest LinkedIn

中国の『史記』には、「禍福は糾(あざな)える縄の如し」とあります。良いことと悪いことは表裏一体になっているわけです。確かに今回の新型コロナウイルスの影響で、経済はかなりのダメージを受けました。その一方で、デジタル経済を中心とした、インターネット消費などの新しい消費やサービス体系がどんどんと普及しています。これが、今回の禍によるプラスの部分と見ることもできるかと思います。

――今年も残り7ヶ月ほどとなりました。今後の中国経済の動きにおいて、とりわけ、日本の経済成長とも密接にかかわっている部分について、特に留意していることはなんでしょう?

李克強首相は政府活動報告の中で、「サービス業の開放拡大をめざして、総合的試行を増やす」と述べています。去年12月、李首相は日本の安倍首相と成都で行われた首脳会談でも、サービス業の開放について言及し、安倍首相も「中国の市場開放に積極的に参与していきたい」と応えています。「おもてなし」を得意とする日本のサービス業は世界でもトップレベルにあると思います。今後、サービス業の開放拡大が進めば、日本企業にとっても大きなビジネスチャンスになることは間違いないと考えています。

世の中は、新型コロナの問題で世界中の交流が滞っている状態です。収束すると同時に、ため込んだ部分が一気に解放される可能性がありますので、そこにさらに期待していきたいと思っています。

【プロフィール】

西村友作(にしむらゆうさく)さん

対外経済貿易大学国際経済研究院教授、日本銀行北京事務所客員研究員

2002年より北京在住。

2010年に対外経済貿易大学で経済学博士を取得し、同大学で日本人初の専任講師として採用される。同副教授を経て、2018年より教授に。

専門分野は中国経済・金融。メディアでは主に中国のキャッシュレス、フィンテック、新経済

◆ ◆

この番組をお聞きになってのご意見やご感想、新型コロナウイルスとの戦いに寄せる思いなどをぜひお聞かせください。Eメールはnihao2180@cri.com.cnまで、お手紙は【郵便番号100040中国北京市石景山路甲16号中国国際放送局日本語部】もしくは【〒152-8691東京都目黒郵便局私書箱78号中国国際放送局東京支局】までにお願いします。

首页上一页123 3

Share this story on

Messenger Pinterest LinkedIn