国境を乗り越え「心を一つに」――早春の小田原からのエール
「日本と中国は、山川は違えど、風月は同じ空の下でつながっている。心を一つに心配している。落ち着いたら、またすぐに中国へ行きたいと思っている」と堤さんは想いを書に託して綴りました。
「縦の糸はあなた、横の糸はわたし、会うべき時出会えることを、人は幸せだと呼びます」――これが、橋本さんが歌う「糸」の歌詞の一部です。「武漢の皆さん、中国の皆さんが早く元気になることを祈って歌いました」と橋本さん。
歌う橋本京子さん
ところで、二人は3年前の2018年、小田原在住の実業家で、20年余り前から浙江省や上海で工場を経営してきた山森一男さんの誘いを受け、寧波市寧海県で開催される桜祭りならび中日文化交流行事に参加しました。毎年開催されるので、二人は次の年も連続で参加しました。現地では、地域ぐるみの行事になっている桜まつりの舞台で、二人は着物とはかま姿で登場。歌と書の共演という斬新なパフォーマンスで約千人の来場者を魅了し、拍手喝采を浴びました。
寧海にもエールを送る書道教室の子どもたち
寧海県はこの3月、3回目となる桜つまりの開催に向け、オリジナルのテーマソングとなる「桜祭音頭」の作詞、作曲とレコーディングを済ませ、準備を進めてきました。名コンビの二人は今年もゲストとして招かれ、出席を予定して計画を練っていましたが、先日、新型コロナのために行事は見送ることになったと知らせが入りました。
この春、寧海で舞台に立つことができなくなりましたが、橋本さんと堤さんは中国人が作詞、作曲した「桜祭音頭」に日本語の歌詞をつけて歌の練習をしています。桜の咲く頃までに、二人の共演映像を完成させて寧海に送信し、小田原からのエールとしたいと意気込んでいます。
ところが、ここ一週間、日本国内でも感染が拡大し各地で緊張が高まっています。堤さんはこれについて、「油断の出来ない状況になりつつあり、電車の中で居合わせた人に疑惑を向け合うような緊張感が人々の間に生まれている」と話し、そのうえで、「困難な時こそ、真の気持ちが分かるという諺があると、中国の友人が教えてくれました。困難な時こそ助け合い、支え合いで乗り越えていきたい。みなさんの安心が一刻も早く戻ってきますように」と直筆した書の「一心」に託した思いをかみ締めるように話してくれました。
新型コロナとの戦いはまだ続きますが、国境を越えた「心を一つにする」戦いも、続きます。
松田山の河津桜
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