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日本人スタッフのつぶやき342~北京引きこもり指南②あくまでバーチャルな世界で暮らすその1

CRIPublished: 2017-09-14 09:35:00
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その背景には、中国の各都市には全国から様々な人が集まり、毎日多くのお金を消費しているという点があります。これは推測でしかありませんが、これまで様々な踏み倒しを経験した業者らは、前払いを商習慣の基礎とし、掛け売りを余りしないという基本的な思考法を形成したのでしょう。そこでは、持っているだけで取引するデビットカードの方が合理的ですし、お金を遣う方も安心です。そして、一番お金を遣いたい若い世代などは、デジタルネイティブ世代ですから、スマホを隅から隅まで使い倒しており、この方が便利なのです。また、基本的に人間は怠け者ですので、手元でワンストップでサービスを受けられれば万々歳です。そうした生理的・社会的背景のもと、このようなバーチャル空間での支払いはこれからも発展していくのだと思われます。しかし、どれほどの規模のサーバーで処理しているのか、ちょっと興味深いところです。

日本の銀行アプリは遣い難いです。私の場合LINEすら削除してしまっており、日本でもWeChatを使用している有様で、さらにそれで困っていません。携帯電話の料金も、手元で決済できてしまいますし、日本にいるときに何か必要なら、銀行振り込みを手元で済ませ、チャットで頼むこともできます。日本にはよく帰国しますが、こんな具合なので、時々どちらにいるのかわからなくなることもしばしばです。残念なのは、中国のカードで直接決済ができないことくらいでしょうか(これはもしかすると実現しているかも知れません。ご存知の方がいらっしゃいましたらお知らせいただければと思います)。

私は家にこもりがちなので、家でそのような操作をよくしています。前回もお話ししましたように、こちらのアマゾンやJDの決済は、目の前でモバイルPOSを使って行われており、すべてがゆるーい網で繋がっている印象を強く受けます。そのゆるさから言えば、こちらの人々は、既にどこにいてもいい自由な状態に慣らされてしまっているのかもしれません。いつの日か、銀行の所在国を問わないこうした取引が実現したら、それこそ地球上のどこにいても同じように頼んだものが届き、出前で食事ができ、世界の野菜が届き、自分がどこのいるのかわからない状態で暮らせるようになるのかもしれません。もちろん、旅行に関しても、チケットからホテルまでモバイルで手配、決済もモバイルなのは当然のことになります。

個人的には、そんな日が来ることを心待ちにしています。

※次回は「北京引きこもり指南③バーチャルな勉強法・MOOC」をお届けしたいと思います

向田和弘

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