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なぜ今中国で「いけばな」なのか~花展での取材(後編)

CRIPublished: 2024-04-17 16:06:29
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4月13日〜15日、「霞の衣〜池坊北京華月春季花展」が北京市内のデパートで開催されました。前編では花展の様子と北京在住の池坊華道総華督・堀江森花さん(61歳)の思いを紹介しました。後編では華道教室に通う中国人の生徒たちにフォーカスします。彼らは、いけばなのどこに惹かれたのでしょうか。

■【衣ゼンさん】稽古歴約6年 「花は感謝を伝える表現方法」

稽古歴約6年の衣ゼンさん

30代半ばの衣ゼンさんは北京生まれ。現在は北京市内でフランス料理店を経営しています。

伝統文化が好きな彼女は、以前は上海や京都の茶道表千家の教室に飛行機で通っていました。いけばな教室に通っていた友人の紹介で、堀江先生の教室に通うようになったそうです。

衣さんにとって、花をいける時間は「暮らしのテンポを緩やかにし、自分の内面に向き合える」貴重なひととき。同時に、いけばなでの表現を通し、周りの人たちに感謝の気持ちを伝えられることも、やりがいになっていると話します。

「私はいつも夜、マンションの公共スペースや自分の店に花を生けています。誰が生けた花なのかを知る人がいなくても、誰かが楽しんでくれていると思うだけでとても嬉しい。花は、私が周りに感謝を伝える表現方法なのです」

衣ゼンさんの作品。来場者からは「宮崎駿の『コクリコ坂から』をほうふつさせる」という感想も

今回の花展で、衣さんは6人の解説員の一人を務めました。開幕直後に行われた金杉大使の見学の解説という大役を果たしたのも衣さんです。

「おもてなしの心さえあれば、誰を相手にしようと緊張することはありません。ただ客人をもてなすことに専念するだけです」

最後に、中国でのいけばなについての考えを尋ねると、

「私は文化の交流において、特に国を意識したことはありません。何よりも美と心の交わりが大事だと思っています」と目を細めて答えてくれました。

■【李婧さん】稽古歴12年 「花はゲームであり冒険でもある」

稽古歴12年の李婧さん

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