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蘇翊鳴選手が中国スノーボード界にもたらすもの~中国代表元コーチ・李為さんに聞く

CRIPublished: 2022-02-17 18:22:00
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――蘇選手が銀メダルを獲得した7日の男子スロープスタイルの決勝でも、採点ミスがあったことを審判が後から認めるというできごとがありました。ですが、蘇選手と佐藤コーチは「審判をこれ以上非難しないでください。この話題はここまでにしましょう」と公開メッセージを出しましたね。

15日のビッグエアに専念したいというのもあるでしょうが、スノーボード界ならではのカルチャーの表れとも言えるでしょうね。こうした(勝ち負けにこだわりすぎない)考え方が、スノーボードの普及に伴って中国でもどんどん広がっていくことを期待しています。

――ところで、「スノーボーダー」と「ライダー」という2つの呼び方があるのでしょうか。

そうですね、どちらも同じ意味ですが、スケートボードをやる人も(スケートボーダーではなく)「スケーター」と言いますよね。スノーボードは基本的に「乗る」ものと考えているので、「ライダー」とも呼びます。プロの間では「ライダー」という言葉が使われることが多いですね。

■次の「蘇翊鳴」はすでに育ちはじめている!

――最後に、中国で「蘇翊鳴」に続く選手は現れそうでしょうか。

ポテンシャルの高い選手は中国代表にも、各省・直轄市・自治区の代表にもちゃんといますよ。蘇選手の活躍は、他のライダーの励みになったはずです。蘇選手は日ごろの自己管理もしっかりしています。たとえば、練習以外の時間でヒマができると、インスタグラムでトップ選手の新しい技をチェックしています。そういう姿勢も含めて、彼のことを見習ってほしいです。

また、指導者も育ってきています。今までの中国にはスノーボードの経験者が少なかったので、仕方なくスキーヤーが指導を行っていました。ですが、北京冬季オリンピックに向けて、日本から佐藤康弘コーチや石川敦士コーチが招かれ、本格的な指導を受ける機会が生まれました。彼らの教え子たちが、いずれコーチになっていくことで、層は厚くなっていくでしょう。個人的には、スノーボードを指導するうえでは英語の専門用語を理解することが必要だと思っています。そういったところでも進歩に期待したいです。

李為さん

【プロフィール】

李為(り・い)さん

スノーボード中国代表元コーチ、スノーボードジャーナリスト、審判、通訳。

北京生まれ。日本留学がきっかけで2001年からスノーボードの練習を開始。北京冬季五輪ではスノーボード競技の生中継で解説を担当。

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