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蘇翊鳴選手が中国スノーボード界にもたらすもの~中国代表元コーチ・李為さんに聞く

CRIPublished: 2022-02-17 18:22:00
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北京冬季オリンピックのスノーボード中国代表、17歳の蘇翊鳴が2月7日の男子スロープスタイルで銀、15日のビッグエアで金メダルを獲得。男子スノーボードで中国初の五輪メダルをもたらすとともに、中国の最年少の冬季五輪金メダリストとなりました。

国中が沸き立つ中、蘇選手を子どもの頃から見てきたという人物に電話インタビューを実施。スノーボード中国代表元コーチで、今回の試合中継の解説も担当した李為さんです。蘇選手による快挙は、中国のスノーボード界にどう影響するのか、また、報道で話題になった蘇選手の日本人コーチ・佐藤康弘さんについても、お話を伺いました。

(※この取材は、蘇翊鳴選手がビッグエアで金メダルを獲得するより前の2月11日に実施したものです)。

2020年1月スノーボード全国選手権開催地の長白山万達国際スキー場にて

■中国のスノーボーダーにとって最高の時代が幕を開けた!

――蘇翊鳴選手が中国のスノーボード男子に初の五輪メダルをもたらしました。

ぼくはちょうど生中継の解説を担当していました。もう興奮して、とても嬉しかったです。前日に、彼にWeChatで「落ち着いて、いつも通りに滑れば大丈夫ですよ」とメッセージを送りました。すぐに、ハートマークと頑張るという意味の絵文字が返ってきて、自信満々の様子でした。彼は本当に期待以上の立派な仕事をやり遂げました。

――中国のスノーボード界の一員として、どう感じましたか。

中国にとって最高の時代になったと思いました。スノーボードではこれまで、日本がアジアトップでした。中国はいつそこに辿りつけるだろうと、うらやましく思っていました。スノーボードが冬季五輪に採用されたのは、1998年の長野大会なので、実はまだ20年ちょっとの歴史しかありません。そして、中国でスノーボードのナショナルチームが結成されたのは2017年です。この短期間で、よくぞここまでの偉業を達成してくれました。もう奇跡ですね。

――蘇選手の活躍の影響は大きいですか。

スノーボードにはXゲームやUSオープンなどの大きな大会があります。しかし、基本的にはファンが見る大会です。一方で、オリンピックは幅広い層に注目され、影響力は抜群です。蘇選手は今や、町に出かければ名前を呼ばれるような、超有名人でしょう。彼の今回の活躍は、スノーボードの中国での普及に大きな影響を与えるはずです。

2018年10月イタリア・ミラノ空港にて

蘇翊鳴選手のスイス合宿に同行する李為さん

■佐藤康弘コーチがいたから、今の蘇翊鳴がある

――蘇選手が日本人コーチの佐藤康弘さんの首にメダルをかけて抱き合い、涙するシーンが話題になりました。

佐藤康弘コーチは有名なスノーボーダーで、引退後は後進の育成に力を入れています。蘇翊鳴などの中国代表選手だけでなく、今回の北京オリンピックに出場した岩渕麗楽、鬼塚雅、大塚健選手たちも佐藤コーチの教え子です。彼は日本と中国、両方の選手の育成で力を発揮しているユニークなタイプです。

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