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核汚染水、核処理水、核廃水、違いはいったい何?

CRIPublished: 2023-10-13 11:38:27
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今、日本の福島から「放出している水」についての問題で、中日両国とも大騒ぎ。そこでみなさんもお気づきでしょうけれど、この「水」の呼び方ですが、両国で違いがあります。日本は「処理水」と呼び、中国は「核汚染水」と呼んでいます。そして日本は「核廃水」を出している、とも言っています。こんなに呼び方があるのはなぜ?どういう違いあるの?と興味深いですね!

では、なぞ解きの時間です!

まず、「核廃水」とは、原子力発電所の通常運転中に発生する廃水のこと。と言ってもなんのこと?ってそのこのあなたはポカーンですよね。こは原子炉冷却水のことで、原子炉の炉心内の核燃料や核反応物に直接触れることなく、処理された後にパイプラインをつかって安全に排出される水のことなんです。大丈夫?付いてきてますか?

次に、「核汚染水」とは、原発事故後に原子炉の保護筐体が破裂して、冷却水が原子炉の中の放射性物質に直接触れて、汚染されて高い放射能を持っている水のことなんです。

最後に「処理水」ですが、日本ではアルプス処理水と呼ばれています。なので処理システムもアルプスシステムと言います。このシステムは1つの大型のろ過システムで、何回もろ過をして、水中の大部分の放射性物質を処理します。といっても、すべての放射性物質を処理できるわけではありません。特にトリチウムという放射性物質は、完全に除去することはできないんです。

トリチウムは分解処理するのが難しい物質です。世界の他の国の原発から出る排水にもトリチウムは含まれています。でも、トリチウムの放射能はそれほど強くなくて、十分に希釈、つまり薄めれば人体への影響はそれほど大きくないので、いろいろな国の原子力発電所も処理水を放出しているんです。

問題は他の原発から排出される核廃水には基本的にトリチウムしかないのに対し、福島原発から排出される核処理水は、核燃料に触れているので、その中には他の放射性物質もたくさん含まれているということです。いくらろ過しても、ほかの物質も残るんですね。例えば、セシウム137とか、ストロンチウム90とか、ヨウ素129とか。これは人体に有害な放射性物質です。これらの物質は体内に残ります。そして、核燃料物質において、ある核分裂性核種を添加することを富化といいますが、その富化作用も重なって体内にどんどん蓄積されていきます。

この絵を見れば「処理水」の前身となる汚染水と「核廃水」の前身である冷却水の違いがわかると思います。上が冷却水、下が汚染水です。正常に運転されている原子力発電所が排出した冷却水を処理した核廃水と、福島原発が放出し始めた汚染水を処理した処理水とは比較することはできません。両者は2つの冷却システムに属し、1つの回路には属していないからです。福島原発の放射能が漏れた冷却水は直接被曝した水なので、この処理水にはストロンチウムやセシウムなどの放射性核種が含まれています。ストロンチウムは人の骨に蓄積しやすく、骨腫瘍や白血病のリスクを高め、セシウムは骨や筋肉組織に滞留し、軟部腫瘍や卵巣がん、膀胱がんなどのがんを引き起こします。こうした放射性核種はさらに海洋生態系を破壊しますし、放射能に汚染された海産物を長期間食べ続けると、造血系、内分泌系、神経系などの損傷を引き起こす可能性が高くなると見られています。

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