呉昌碩生誕180周年記念 北京で「若山牧水、師村妙石書法篆刻藝術展」
中野専務は「日本が中国から学んだ書や漢詩などが日本人の『骨格』を形作った」と指摘し、展覧会は「両国の相互理解を深め、日中友好の雰囲気作りに大きな役割を果たす」と期待を寄せました。
程副会長は、篆刻や書で文化の融合を図ろうという師村氏の心遣いを高く評価し、「呉昌碩をはじめとした両国の芸術家たちは、学びあうプロセスの中で深い絆で結ばれた」と述べ、書道や篆刻は東洋特有の文化であり、今後も心の交流にその役割を果たし続けて欲しいと述べました。
展示会に特別出展された呉昌碩の像
師村氏は開幕式で、「若山牧水は中国の大地を踏みたいとの夢は果たすことなく、43才の若さでこの世を去った。今回、牧水の夢を、作品を通して実現できたことは、私の夢がかなったということでもある」と感動を禁じ得ない様子でした。
作品の解説を行う師村妙石氏
師村氏は1972年、中日国交正常化の直後に初めて訪中し、中国との篆刻や書の交流をライフワークとして取り組んでおり、訪中は今回で232回となります。中国美術館での個展は2008年、2018年に続いて、今回で3回目となります。
呉為山館長から寄贈証書を受ける師村妙石氏