【観察眼】輸出台数世界1位の中国車 どこに売れたのか?
これについて、日本の一部のベテラン自動車ジャーナリストは理性的な判断を下しており、「現在の中国の自動車開発モデルやグレードアップの進化スピードは、欧米や日韓の従来型製造モデルとは比べものにならない。自国で淘汰された車種を中国の合弁会社に押し付けて協力生産するようなやり方は、もはや通用しない」ということだ
確かに、現在、従来の自動車製造強国の多くは中国と連携して「逆向き」の合弁経営モデルに乗り出している。例えば、アウディは上海汽車と協力してスマート自動車の生産プラットフォームを共同開発し、トヨタ(中国)は中国のスタートアップ企業に投資して「小馬智行(Pony.ai)」という自動運転技術開発のユニコーン企業を立ち上げた。さらに、中国トヨタ最大のR&D拠点「トヨタ自動車研究開発センター(中国)有限会社」は社名を「トヨタ知能電動車研究開発センター(中国)有限会社」に変更し、BYDとの合弁企業を含む現地企業迎え入れて研究開発体制を整え、知能化・電動化の現地開発を加速している。
現在、中国は技術を輸出する側になっているのに、どうやって外国の車をパクるというのだろうか。
もちろん、中国の自動車産業が今日まで発展してきたのは容易なことではない。その歴史はわずか数十年で、欧米や日韓などの自動車強国と比べて、スタートは遅く、基礎は弱く、ベースは薄く、長い低迷期と大きな試練に耐えてきた。中国市場は世界で最も競争が激しい自動車市場で、多くの自動車メーカーやブランドは熾烈な競争を経て生き残り、絶えず自己革命を続けながら進化してきた。例えば、過ぎたばかりの年末年始、中国の自動車メーカーは片時も歩みを止めていない。ファーウェイは2023年12月26日に新型EV車「問界M9」 を発表した。吉利汽車(ジーリー)が設立した新興EVメーカーの極氪汽車(ZEEKR)は翌27日に新型車「極氪007」を発表した。さらに12月28日には中国スマートフォン大手の小米(Xiaomi) が同社初のEV車「SU7」を発表し、2024年1月1日には小鵬汽車(シャオペン)が最新のフラッグシップモデルである高級ミニバン「X9」を発表した。
あらゆる嘲笑や疑いは消費者の選択の前に、最後には雲散霧消するだろう。中国車は前へ、前へ進み、新しい道を切り開く。