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言葉は違っても人と人の化学反応が発生!=中国で映画初制作の滝田洋二郎監督

CRIPublished: 2024-09-26 21:12:28
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滝田監督が初めて手掛けた中国映画の『我爸没説的那件事(Silence of Smoke)』については、「最初はうまく行かないところもありました。キャラクターづくりで、日本の父子と中国の父子では、行動によって認め合うという根本的なところが微妙に違うので、非常に伝えづらかったです。リハーサルでは主演の張国立(チャン・グオリー)さんと韓庚(ハン・ギョン)さんに、中国人の行動の仕方を丁寧に説明していただきました」と振り返り、中国人俳優について「自分の役のことだけではなく、この作品にとって何がどう必要なのかと俯瞰的に理解します。作品全体を理解しながらアクティングをしているというスタイルには驚きました。日本でも世界でも少ないことです」と、高く評価しました。

自身の名作『おくりびと』が米国でリメイクされるかもしれないという噂について尋ねたところ、滝田監督は「シナリオは多少違うかもしれませんが、同じ題材で自分以外の人が撮ったら一体のどんなものになるのか、自分とどう違うのかを楽しみたいです。リメイクといっても必ず違う映画になるはずです。映画には監督のすべてが知らず知らずのうちに画面に映りこんでしまうものです。それによって、同じものを撮ってもその人の良さが出るし、もしかしたら、自分の良さが際立つかもしれません。それを見るのがとても楽しみです」と話しました。

今後の中国映画界とのコラボについては、「自分の求めることを明確にするのが最初の仕事です。映画人とはどこかで分かり会えるものです。最初は互いにアプローチが違いますが、最終的に目指すところは同じなので、人間同士の化学反応が起きる瞬間が現れると思います。それを待ちます」と、大きな期待を示しました。

最後に、滝田監督は若手の映画関係者に向けて「自分を信じて、常に制作現場の真ん中、あるいは最先端にいることです。失敗を恐れないように。若いときの失敗は全部プラスになりますから、真っ直ぐに、自分らしく続けていくことです」というメッセージを発信して、「続けること」の大切さを強調しました。

【作品情報】

映画『我爸没説的那件事(Silence of Smoke)』

中国公開日: 2023年11月3日

監督:滝田洋二郎

主演:張国立

中国の小さな田舎町を舞台に、代々受け継がれてきた秘伝のレシピの伝承をめぐり、菓子職人の親子が絆を深める様子を描き出した、『おくりびと』に似た味わいも感じさせる感動の物語。中国人作家の辛酉の同名短編小説を原案にしたもので、父親役は中国の中堅俳優の張国立(チャン・グオリー)が、息子役は韓流グループ「スーパージュニア」出身のアイドルの韓庚(ハン・ギョン)が演じています。本作でも、滝田監督は繊細な表現手法でオリエンタルな美意識を全面に出しており、その上で中国の物語を綴っています。撮影は新型コロナウイルス感染症の発生前に中国の雲南省の騰沖で2カ月間にわたって行われました。滝田監督によると、多数の中国人スタッフと臨んだ撮影では、言葉の壁を乗り越えて息のぴったり合った仕事ができたとのことです。

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