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シェルパの世界へようこそ

CRIPublished: 2019-07-19 17:22:00
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7月下旬、北京は1年で最も暑い時期に入り、日中の最高気温が35度に達する日が続きます。今回の中国メロディーは、チベット高原にある世界最高峰のチョモランマの麓に住んでいるシェルパの民族音楽をお届けします。活力あふれる民族音楽から、独特のシェルパ文化を味わいましょう。

神秘のシェルパ「東洋から来た人」

今から800年前の南宋時代、蒙古帝国が台頭しつつあり、猛々しい騎兵が果てしない北方草原をたちまちにして支配し、中国北西部で200年近く栄えた西夏王朝も.滅ぼしました。そして、国王が殺された西夏王朝は、皇族の行方がわからなくなり、歴史的な謎となりました。そんな中、中国南西部に住むチベット族の部落の一つであるシェルパは、西夏の皇族の子孫であると称し、今でも漢民族と似ている風習が残されています。

「シェルパ」は、チベット語で「東洋から来た人」という意味で、ヒマラヤ山脈の両側のネパールと中国、そしてインドの国境地帯に暮らしています。人口はおよそ4万人で、そのうち中国にはわずか1200人が住んでいます。そんなシェルパは、民族の言葉と文化を持っています。ある研究によって、シェルパの祖先は確かに西夏王朝の皇族であることがわかりました。西夏が滅びた後、子孫がヒマラヤ山脈の麓に逃れて定住し、人口が少なかったためにチベット族のひとつの部落になっています。

中国にいるシェルパは、主にヒマラヤ山脈の麓に暮らし、美しい亜熱帯森林と山に囲まれ、時にキラキラ輝く太陽の光、時に雨が続く亜熱帯気候、そして素朴な風土に恵まれ、独特で神秘的な文化を生み出しました。

優れた登山案内人

海抜8844メートルで、世界最高峰であるチョモランマ。登頂を果たせば登山家にとって最高の栄誉となり、自らの限界への挑戦とも見られています。しかし、体力が優れても、意思が強靭であっても、シェルパの案内がなければ頂上に立つことは困難です。そして、国境の山奥に暮らすシェルパは、チョモランマによって世界に知られるようになります。

シェルパは、酸素の薄い海抜4000メートルの山奥に暮らしているため、驚くべき肺活量を備えており、西洋の登山家からは「三つの肺を持つ」と冗談めかして言われています。こんな独特な体質は、特に海抜の高い山登りに適応しており、また小さい時から鍛えられた体力や技を備えていることから、シェルパはみんな優れた案内人であり、登山家の強力なバックアップになっています。

ニュージーランドの探検家エドモンド・ヒラリーは1953年、シェルパ人のダンゾンノルガイの案内により、世界で初めてチョモランマの登頂に成功しました。この時からシェルパが世界に知られ始めます。今、ほとんどのシェルパ人は家族にチョモランマの案内人がいますが、犠牲となる人も後を絶ちません。多くのシェルパにとって、チョモランマとは悲しみと傷の痛みを意味するものなのでしょう。

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