春に向かう列車(後編)
景山公園では毎年五月の初め、様々な色の美しいボタンを咲かせます。500種、1万本が上品で美しい姿を見せ、多くの人の目を楽しませます。中国では昔からボタンが愛されており、唐の時代の詩人・劉禹錫の七言絶句『賞牡丹(ボタンを愛でる)』に「唯有牡丹真國色,花開時節動京城(ボタンのみが真の美しさを持ち、咲けば都は大騒ぎ)」という一節があります。ボタンの見ごろになると、都の人々が先を争ってその姿を楽しむ様子をうまく表現したものです。

公園に咲くボタンの艶やかで優雅な姿や、甘くて爽やかな香りを楽しむと、ボタンはさすがに「百花の王」や「中国の国花」、といった気分になります。
番組の中でお送りした曲
1曲目葬花吟
この曲は、テレビドラマ「紅楼夢」の挿入歌で、ヒロインの林黛玉が吟じていた「(花を悼む詩)」をモチーフにしたものです。
花が散って空に舞う
赤が色褪せて香りを失う
春が尽きて少女も老け
花も人も亡き誰も知らず
2曲目丁香花
歌手・唐磊が歌ったこの曲は、2000年代に大学のキャンパスでよく歌われたカレッジソングで、恋人を亡くした友人が作った詩に、唐磊が曲を付けたものです。
君はライラックが大好きだと言った
それは君の名前のためだ
悲しい花よ多感なあなた
どれだけの麗しい夢よ
君と一緒に逝ってしまい、
僕に生涯の想いしか残らない
3曲目大地飛歌
この歌は、中国の有名なソプラノ歌手・宋祖英が歌ったもので、その澄み切った歌声が多くの人々に愛されています。
歌詞:
牡丹が咲き花の歌を歌う
ライチが赤くなると甘い歌を歌う
楽しい歌を歌うと友情が長くなり
劉三姐の家の前の川より長いものに