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中国とスキー交流を深めたい~群馬県上海事務所・鏑木あゆみ副所長に聞く

CRIPublished: 2019-10-30 00:02:00
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聞き手:王小燕

毎月最終週にお送りする「日本の自治体職員在中国加油!」、今月は、群馬県上海事務所の鏑木あゆみ副所長にお話を伺います。

鏑木さんは10月中旬に北京で開かれた「2019国際ウィンタースポーツ(北京)博覧会」に出展するため、北京を訪れました。北京の冬季五輪招致成功を背景に2016から毎年開かれているこの博覧会は、今年は4日間で16万人の来場者を引きつけ、世界各地からの出展ブランドが530社に達しました。

ところで、4月から上海に赴任した鏑木さんは、自分には大きな使命を背負って中国にやってきたと言います。その使命というのは、群馬県のスキーを中国に広めることだそうです。一人でも多くの中国人に、群馬県のことを知ってもらい、日本へのスキー旅行を計画する際に群馬のスキー場を思い出してもらうよう、鏑木副所長は日々中国社会を細かく観察し、ヒントを探し続けているのです。

◆インタビューの抜粋から◆

ーー最近、中国から群馬を訪れる観光客が増えつつあるようですが……

はい。2018年の群馬県への外国人宿泊者数は延べ274,860人ですが、そのうち中国人は32,370人、約11.8%となっています。これは、前年(2017年)の24,590人と比較して、3割以上の増加となっています。2019年になってからも、前年の3~4割増加を続けており、今後ますます中国からのお客様が増加するものと期待をしています。

ーー群馬観光の魅力をご紹介ください。

群馬県は、東京から北へ100キロ、新幹線で約1時間の位置にあります。2000メートル級の山岳、尾瀬などの湿原、多くの湖沼、吾妻峡をはじめとする渓谷や利根の清流など、変化に富む美しい大自然にめぐまれています。

ここは、日本三大名泉の一つである草津温泉をはじめ、伊香保温泉、みなかみ温泉、四万温泉など全国的に有名な温泉が数多くある「温泉王国」として知られています。特に草津温泉は旅行社などプロが選ぶ「にっぽんの温泉100選」で16年連続で1位に輝いています。

ーースキー場もたくさんあるそうですが……

はい。その数は20カ所に上ります。群馬は「スキー天国」としても知られています。その理由は3つあります。

まずは、雪質が良い。冬場、日本には、シベリアからの強くて冷たい北風が吹き付け、多くの雪を降らせます。日本海側に湿った雪が降った後、高い山々を越えた乾燥した雪が、太平洋側にある群馬県に降るので、群馬県には北海道並の粉雪が降ります。

次に、東京から近い。群馬県は東京から100キロと近く、新幹線や高速道路を使って短時間でスキー場まで着くことが出来ます。日本では冬、太平洋側は晴れの天気が多いので、東京から群馬に向かった場合、スキー場近くに行くまで、ほとんど雪がないので、アクセスが簡単です。

三つ目、温泉が楽しめる。有名な草津、万座、水上温泉など、スキー場の近くには、必ず温泉があります。スキー・スノーボードで疲れた体を癒やすことができます。露天風呂で、雪景色を楽しみながら、のんびりとお湯に浸かる「雪見風呂」は最高の気分が味わえます。

ーー中国からのスキーヤーをひきつけるために、どのような取り組みが行なわれていますか。

2022年の北京冬季オリンピック開催に向け、中国では、スキー・スノーボード愛好者の増加が見込まれることから、群馬県では、中国からのスキーインバウンドに力を注いでいます。

今回、北京で開かれた「2019国際冬季運動(北京)博覧会」(WWSE)への出展もその中の一環です。このほかにも、観光展への出展や旅行社向け・愛好者向けのセミナーの開催、旅行社との商談会への参加、中国の旅行社やスキークラブを対象とした群馬県への視察旅行の実施などを行っています。

「2019国際冬季運動

ーー「国際ウィンタースポーツ(北京)博覧会」は今年で4回目の開催となりますが、群馬県が初出展したと聞きました。手ごたえはいかがでしたか。

今回は特に、東京から約100キロの場所にありながらスキー場が約20箇所ある、ということを強調してPRを行いました。すると来場者からは、“北海道以外にもスキー場があるんだ!”という驚きの反応がたくさんありました。また残念ながら、まだまだ“草津温泉”の認知度も低いこともわかりました。

東京からの近さ、16年連続日本一の草津温泉などの群馬県の良さをもっと積極的に北京の方々に情報発信していかなければならないなと、改めて思いました。

他にも、北京における日本へのスキー旅行を始めようとしている旅行社やスキー倶楽部が増えてきたことを実感しました。特にスキー倶楽部の方から声をかけてもらうことがたくさんあり、まだ知らない日本のスキー場へ行ってみたいので紹介してほしいという要望を多く聞きました。群馬県のスキー場は北海道と同じような粉雪が降り、また全国大会の会場となるような大きなスキー場もありますので、自信を持ってスキー倶楽部の方々に群馬県のスキー場を紹介しました。一般の観光客とスキー倶楽部では求めるスキー場の種類がことなるため、対象に合わせた情報発信の方法をもっと工夫していきたいと思いました。

それから…今回のイベントでも「群马县在哪里?日本的吗?」(群馬県ってどこ?日本ですか?)と100回くらい聞かれました!笑

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