呉昌碩に導かれて~篆刻家&書家・師村妙石さんに聞く(下)
公益社団法人日展の会員と審査員
中国杭州にある「西泠印社」の名誉社員
上海中国画院名誉画師
中日国交正常化直後の1972年10月、友好訪問団として訪中し、人民大会堂で当時の周恩来首相から接遇を受けた。以来、書の交流を広める訪中歴は2018年12月現在、212回を数える。
2018年3月に浙江省嘉興市に師村妙石芸術センターをオープン。
『篆刻字典』『古典文字字典』『篆刻字典精萃』などを編纂。この内、『篆刻字典新装版』は、清代より輓近に至る30名の篆刻家の特長をよく表わした刻印文字を厳選、実用的な造本にした総合的字典。見出し字10752字、総字数64102字を収録。
主な受賞暦
1993年第1回福岡県文化賞受賞
2008年上海市から地元の発展や文化交流に突出した貢献をした外国人に与える「白玉蘭賞」受賞
2017年長年にわたり日中間の文化交流及び人的交流において大きな功績を有するとして、外務大臣表彰を受賞
主な著書
『作品に学ぶ墨場必携〈篆刻1〉』1992/12師村妙石編同朋舎出版
『篆刻字典精萃』東方書店1992/2
『篆刻字典新装版』東方書店1993/1
『図解篆刻講座呉昌碩に学ぶ』師村妙石監修2013/8
『古典文字字典普及版』師村妙石編
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◆お便り抜粋:
<愛知県・ゲンさん>
書家で篆刻家の師村妙石さんのお話の後編も勉強になりました。学んでいるだけの自己満足から踏み出した時が49歳と伺って、衝撃的な出会いというものは、人であれ、字であれ、運命的なんでしょうね。
又、運命を捕まえて、ひたすら前進を続けておられる妙石さんのお仕事に感銘を受けました。妙石さんの、清代最後の文人、呉昌碩氏への畏怖、敬愛は、私のような凡人には計り知れませんが、ゴッホのタッチと同じだと感じた妙石さんの閃きは理解出切るような気がしました。
コンビニでゴッホの絵をコピーして、モノクロにしてみるというのは、もはや芸術を超えた科学の実験だと思いました。カラフルな篆刻、やっぱり現場で見てみたいと強く思いますし、これから、いたずらじいさんの篆刻のお話を聴くときも、もっと深く味わえそうな気がしました。