中国広西・柳州市 今から3~4万年前の先史時代の墓を初発掘
鳳岩遺跡の出土品
中国南部の広西チワン族自治区柳州市文物保護・考古研究センターがこのほど明らかにしたところによると、柳州市鳳岩遺跡の発掘で大きな進展があり、今から3~4万年前の先史時代の墓が初めて発掘され、整理が行われました。同墓の発見は柳州ひいては華南地域全体の初期近代人の起源と拡散、人類の体質的特徴を理解する上で重要な資料を提供するものとなります。
今回の発掘に参加した柳州白蓮洞洞窟科学博物館の陳堅副館長は「これは柳州地区で今まで発見された中では唯一の先史時代の墓であり、広西チワン族自治区内で発見された初期の墓の中でも有数のものだ」と述べました。
中国社会科学院考古研究所、広西チワン族自治区文物保護・考古研究所、柳州白蓮洞洞窟科学博物館、柳州市文物保護・考古研究センターは昨年6月から11月にかけて、国家文物局の許可を得て共同で鳳岩遺跡の考古学的発掘を行いました。発掘面積は約50平方メートルで、墓葬1基、火を使った痕の遺跡27カ所、人類が活動した痕の遺跡1カ所、灰穴の遺跡3カ所を発見するとともに、数千点の地層の関係が明確な出土品を発見しました。また、大量の水生・陸生動物の骨も発見されました。一部の出土品の絶対年代(「前○○世紀頃」、「今からおよそ△△年前」などと具体的な数字で出される年代)は今から4万年前です。
「北には山頂洞、南には白蓮洞がある」という説があります。柳州白蓮洞洞窟科学博物館の蒋遠金館長によると、今回の鳳岩遺跡発掘で得られた成果と(周辺地域から発掘された)「柳江人」「白蓮洞人」などの古代人類との関係については、さらなる研究が必要だということです。
柳州市文物保護・考古研究センターの閻少朋主任は、「鳳岩遺跡発掘の成果は、この地域の先史考古学文化序列の構築に重要な資料を提供し、柳州地域の先史文化の特徴や中身の理解に役立ち、柳州地域の洞窟遺跡や柳州の先史時代などの研究にとって重要な意義を持つ」と述べました。