中国の宇宙ステーション貨物輸送機「昊龍」の模型が中国航空ショーに登場
中国南部広東省珠海で開かれている中国最大の航空ショー「第15回中国国際航空宇宙博覧会」では、中国宇宙ステーションの低コスト貨物輸送システムプランに選ばれ、検証飛行の契約を獲得した貨物輸送機「昊龍」の模型がお披露目されました。
△宇宙ステーション貨物輸送機「昊龍」のシミュレーション動画のスクリーンショット
「昊龍」は、中国宇宙ステーションの貨物輸送コストをさらに引き下げるために設計された翼付きの低コスト宇宙ステーション貨物輸送機で、設計を引き受けたのは中国航空工業集団成都航空機設計研究所です。
「昊龍」は商業ロケットで打ち上げられ、中国宇宙ステーションとドッキングし、貨物の運搬を終えた後、自主的に地球に帰還し、指定の空港に水平着陸します。「昊龍」は際立った再利用能力を備えており、宇宙ステーションへの貨物輸送と宇宙ステーションからの貨物輸送をおこない、従来の宇宙貨物船よりもコストが低減するほか、宇宙ステーションからの貨物輸送も実現できます。
「昊龍」は再利用可能な貨物輸送機です。大気圏に再突入して飛行し、水平着陸することができることから、宇宙機の回収と再利用を実現し、貨物航空機の再利用サイクルと1回当たりのコストを大幅に削減することができます。また、翼付きの構造により、貨物の積載能力が大幅に高まりました。翼全体が折りたたむことができ、貨物の積載量を高め、既存の貨物輸送システムにとって良好な補助手段となるとみられています。