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中国の科学者 月の完全なX線写真を初撮影

CRIPublished: 2024-09-18 13:21:03
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中国の宇宙X線天文台として知られる天文観測衛星「アインシュタインプローブ」(略称EP)は中秋節に当たる17日、宇宙から月のX線写真を地上に送信しました。これらの画像は、同衛星に搭載されている「風行天」X線望遠鏡(FXT)によって取得されたもので、中国の科学者が独自に開発した宇宙望遠鏡を使い、完全な月のX線画像を入手したのは今回が初めてです。

アインシュタインプローブ「風行天」X線望遠鏡が撮影した月のX線画像

今年は太陽の活動がピークとなる年で、太陽フレアが頻繁に発生しています。太陽フレアが発生すると、太陽のX線流量が急激に増加し、エネルギースペクトルも硬くなり、月面のX線放射もそれに伴って強まることで、月面のX線写真を撮影するのに有利な条件が整います。

今年の中秋節は、月が地球と月の軌道の近地点付近にあり、地球との距離はわずか35万7400キロとなるため、この時の月は普段の満月より面積が約14%増大し、明るさも一層増すため、「スーパームーン」と呼ばれ、天体観測に適しています。

今回、「風行天」は中秋節という特別な時期に満月のX線観測を行い、月面の鮮明なX線写真を送信することに成功して、中国の伝統的な祝日である中秋節の月をめでる楽しみを別の視点から月見客に提供してくれました。

「風行天」は軌道上を運行している他国のX線衛星と比べて撮像視野が広く、「スーパームーン」をはっきりととらえることができます。また、「風行天」はX線エネルギー分解能が比較的高く、有効面積が広いため、月面上の酸素、鉄、マグネシウム、アルミニウム、シリコンなどの元素の分布を明らかにすることができると見られています。

「アインシュタインプローブ」のチーフサイエンティストで、中国科学院国家天文台の袁為民氏によると、EP衛星のコアな科学的目標は、宇宙の高エネルギーを持つ一時的なX線源の探査と研究ですが、その極めて強力なX線探査能力により、同衛星には幅広い探査目標と応用の可能性があるとみられています。「風行天」が撮影したこれらの月面X線画像は、月に関する科学研究を行う上で重要な価値があるということです。

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