「バダインジャラン砂漠―砂の塔と湖群」が世界遺産登録 中国内蒙古初
国連教育科学文化機関(ユネスコ)第46回世界遺産委員会(開催地インド・ニューデリー)でこのほど、中国の「巴丹吉林(バダインジャラン)砂漠―砂の塔と湖群」、「黄(渤)海沿岸の渡り鳥保護区群(第2段階)」、「北京中軸線―中華の理想的秩序を示す建造物群」が新たに世界遺産に登録されました。これで、中国の世界遺産の数は59となりました。
△バダインジャラン砂漠にある赤い湖
「バダインジャラン砂漠―砂の塔と湖群」は中国北部内蒙古自治区にある同自治区初の世界自然遺産でもあり、砂漠類がないという中国の世界自然遺産における空白を埋めました。
バダインジャラン砂漠はアルシャ高原に位置し、中国西北部の極めて乾燥した温帯砂漠地帯にあり、中国で3番目に大きい砂漠と2番目に大きい流動性の砂漠です。この地域は、起伏が激しい砂丘と砂丘の間に点在する多数の湖で名が知られ、砂漠景観の絶え間なく変化する地質と地形の特徴を示し、見る人が思わず息を飲むほど神々しい絶景が広がっています。
バダインジャラン砂漠の特徴的な風景は、世界一の高さを誇る固定砂丘(相対的な高さが460メートル)、最も密集した湖群、鳴き砂という現象が見られる広大なエリア、多様な風食地形が挙げられます。このような多様な景観はバダインジャラン砂漠の非凡な自然の美的価値を示し、地球上の重要で典型的かつ持続的な砂丘風食地形の発展プロセスを具現し、多彩な生き物の生息地を作り出しました。
ユネスコ世界遺産委員会は、「『バダインジャラン砂漠―砂の塔と湖群』の独特で希少、絶妙な巨大砂丘および砂丘の間にある無数のカラフルな湖は、温帯と超乾燥気候の下で砂漠景観と地形が持続的に変化している傑出した例であり、世界でもまれな自然の美しさに富む砂漠景観の一つでもある」と評価しています。