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タクシーの運転手に「追い出された」2人の大学生 発病寸前の運転手を救う

CRIPublished: 2024-04-02 13:31:44
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王寧さんと王浩然さんは中国北部・河北省石家荘の大学生で、3月24日午後2時ごろ、2人は配車サービスを利用して一緒に帰校しようとしていました。タクシーに乗って、およそ1キロほど走ったところで、運転手は車を路肩にゆっくりと止め、「すみません。降りてください。ほかのタクシーに乗ってください」と少し息苦しそうに話しました。

2人は少し戸惑いましたが、余計なことを言わずにドアを開けて降りて行きました。もう1台タクシーを拾おうとした時に、先ほどの「怪しい」運転手がまだ注文をキャンセルしていないことに気付き、そこで王浩然さんはタクシーの助手席の窓ガラスをたたきました。その時に、スマホの画面に向かって伸びた運転手の右手が震えていることにふと気が付きました。それを見てびっくりした王浩然さんは、「運転手さん、大丈夫ですか」とガラス越しに声を掛けてみました。しかし、運転手は口ごもって言いたいことが言えなかったようです。そして、右手の震えが止まらず、頭も傾き、額には汗がにじんでいます。状況の深刻さに気付いた2人は、すぐに運転手を最寄りのクリニックに送ることを決めました。

△王浩然さんがタクシーを運転して最寄りの病院へ

途中、王浩然さんはタクシーを運転し、王寧さんは運転手と一緒に後部座席に座って、救急電話をかけたほか、運転手の携帯電話を通じて、その妻の連絡先を特定しました。電話がつながり、相手が確かに運転手の妻であることが分かると、王寧さんは素早く簡単に事情の経緯を述べました。クリニックに到着した後、医師は病状が深刻であることに気付き、直ちに正定県人民医院に搬送するよう勧めました。その後、間もなく救急隊員が到着し、王浩然さんは救急車に付き従って、運転手を正定県人民病院に搬送し、王寧さんはクリニックに残って運転手の車を守っていました。

救急車が病院に到着すると、王浩然さんは救急隊員と一緒に小走りで運転手を救急室まで搬送し、その家族が駆け付けるまで、ずっと待っていました。

△王浩然さんが救急隊員と一緒に運転手を診察室に搬送

病院で運転手の馮さんは急性脳出血と診断されました。搬送が間に合い、後続の応急処置のために貴重な時間を勝ち取ったため、現在、馮さんはすでに危篤状態から安全な状態に転じています。

多くのネットユーザーは2人の大学生の優しさに感動すると同時に、配車サービスの運転手に敬服しています。乗客の安全を気に掛け、目が覚めているうちに、いち早く乗客を降ろしたのです。

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