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中国、紙のように曲げられるフレキシブルな単結晶シリコン太陽電池の開発に成功

CRIPublished: 2023-05-25 13:51:36
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フレキシブルな太陽電池はモバイル通信や、車載モバイルバッテリー、航空・宇宙などの分野に幅広く応用されています。中国科学院上海マイクロシステム情報技術研究所の研究チームはこのほど、紙のように曲げることができ、かつ割れにくいフレキシブルな単結晶シリコン太陽電池の開発に成功しました。この研究成果は北京時間の24日、国際学術誌「ネイチャー」で発表されました。

△中国が開発したフレキシブルな単結晶シリコン太陽電池

中国科学院上海マイクロシステム情報技術研究所では、研究者が記者たちにフレキシブルな単結晶シリコン太陽電池を披露し、太陽電池パネルは研究者の手で紙のように大きく曲げることができました。

太陽光発電によく使われる太陽電池は単結晶シリコンで作られていますが、単結晶シリコンはもろい素材のため、応力が加わると簡単に断裂してしまいます。研究者の分析で、シリコンウェハーは曲げ応力が加わると、シリコンウェハーの周囲の鋭利なトレンチの領域から断裂が生じることを発見しました。この発見に基づき、研究チームはシリコンウェハーのエッジを滑らかにする処理方法を開発し、それによってシリコンウェハーのエッジの微細構造及び力学特性を変えることで、シリコンウェハーの光吸収能力に影響を与えずに柔軟性を高めるよう改良を加えました。

研究チームは既にシリコンウェハーの厚さを50~60マイクロメートルまで薄くすることに成功しており、この技術によって生産されたフレキシブルな単結晶シリコン太陽電池は、従来の太陽電池と比べても、光電変換効率はほぼ変わりません。このようなフレキシブルな太陽電池は太陽光発電の応用シーンをさらに大きく広げる可能性があるとみられています。

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