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<政協>全国政協の姚樹坤委員「健康中国」に向けて健康教育と健康管理の推進を提案

CRIPublished: 2023-03-06 09:40:11
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中国では近年、生活習慣の乱れによる高血圧、糖尿病、高脂血症などの慢性疾患の罹患率が急速に上昇しており、中国政府が2019~2030年を一つの期間として進めている健康増進プロジェクト「健康中国キャンペーン」のみならず、経済や社会の発展においても大きな課題となっています。これに対し、中国人民政治協商会議全国委員会(全国政協)委員を務める姚樹坤中日友好病院元副院長は、現在開催されている今年の全国政協の年次総会で、健康教育と健康管理の力強い推進によって慢性疾患を引き起こす原因に着目して治療を行う病因別治療を実現することを提案しました。

姚委員は、「健康教育と健康管理の要点は、人々に良好な生活習慣とライフスタイルを身に付けるよう教育し、またそれらを規範化することである。その基本的な手段は、情報発信と行動面への介入であり、それには相応の知識と技能が必要だ」と指摘しました。そのために、姚委員は、慢性疾患の予防とその病因別治療における健康教育と健康管理の重要度を高めること、健康教育、健康管理における疾病予防管理機関と一次医療機関の機能や責任を強化すること、そして、医療関係者に対して健康教育の知識と技能の研修を行い、診療時に患者に対して健康教育を実施するよう求めることという3つの提案を行いました。こうして健康に影響を及ぼす危険因子を根本的に排除または軽減することで、病気予防と健康増進に寄与できるとしました。

中国が長年にわたって推進してきた医療体制の改革については、「『医療を受けることが難しく、診療費が高い』というこれまでの難題を解決するために、政府は一連の重要な改革措置を打ち出してきた。例えば、ちょっとした病気は村やコミュニティの医療機関で、よくある一般的な病気は県レベルの医療機関で、難しい病気は大型の総合病院や専門病院で治療するという『等級別の診療体制』を構築したことで、患者が有効な治療を受けられる機会が大幅に増加した。また同時に、中国で実施されている従業員向けの医療保険や都市部住民医療保険、共済型の新型農村協同医療などの医療保障制度がほぼ全国民をカバーしたことで、国民の医療費の負担が大幅に軽減した。特に病気による貧困や、病気により貧困状態に戻るといったケースを減少させた」と説明しました。

また、自身が副院長を務めていた中日友好病院が中日両国政府が協力して設立した総合的かつ現代的な大型病院であることを紹介したうえで、「長年にわたり、日本の医療専門家や学者と数多くの交流や相互訪問を行ってきた。新型コロナウイルス感染症の流行で対面での交流ができなかった期間中も、オンライン形式で多くの学術交流が行われており、中日友好病院は中日両国民の友好の象徴といえる」との考えを示しました。

さらに姚委員は、全国政協委員として今後5年にわたる新たな任期を展望し、「健康教育と健康管理の実施、病院間の情報共有プラットフォームの構築、商業健康保険の健全な発展などに引き続き尽力し、『健康中国』の建設に向けて積極的に提言をしていきたい」と述べました。

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