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視覚障害を持つ中国女性が修士課程を修了

CRIPublished: 2023-05-25 14:32:45
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視覚障害を持つ董麗娜さん

このほど、北京の中国伝媒大学のアナウンス・司会芸術専攻の修士論文の口頭試問で、教師らは目に障害を持つ女子学生の董麗娜さんに大きな拍手を送り、審査委員会は全会一致で董さんの学位論文口頭試問を合格とし、修士の学位を授与することを提案しました。董さんは中国伝媒大学で初めての、視覚障害者の修士課程修了者となりました。

全盲の董さんは10歳の時、大連市盲人技術学校に入学し、東洋医学のマッサージを学びました。「マッサージを学ぶことがこれからの唯一の生きる道だと教えられたことを覚えている」と当時を振り返る董さんですが、「私たちはなぜ同じような人生しか歩めないのか、人生は始まったばかりなのに、なぜすぐにその結果を言い渡されなければならないのか分からない」と困惑した彼女は、仕事以外のすべての時間を費やして勉強に励み、知識で運命を変えようとしました。

2006年、偶然にも董さんはラジオの朗読に触れ、すぐにアナウンスの世界のとりこになりました。22歳の時、彼女は初めて列車に乗って北京に行き、アナウンスの勉強の道に進みました。毎日点字をなぞって懸命に勉強し、一字一字の発音を懸命に練習して、2007年には97.8点の成績で一級甲等(中国国家標準語試験の最高レベル)の専門資格を取りました。

2020年、董さんは中国伝媒大学大学院のアナウンス・司会芸術専攻に合格し、在学中は系統的にアナウンスのトレーニングを受けました。トレーニングの原稿をもらうと、董さんはいつも最も熱心に練習する1人でした。彼女のトレーニングへの熱意と集中力は周りの先生と学生らを感動させました。

修士論文の準備では、董さんはスクリーンリーダーを利用して、普通の学生たちの何倍もの時間をかけて、1千万字余りの文献資料を読破しました。董さんは「運命は私に明日が見えない目を与えたが、明日が見えない未来を与えた訳ではない。私は運命が与えた特別な計らいをしっかりと受け止めるつもりだ」と心境を打ち明けました。

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