帰国後のシャンシャンに最強のライバルパンダの「和花(ホーファ)」姫を知っておこう
日本生まれのジャイアントパンダ「シャンシャン」は先月、上野動物園から中国南西部の「パンダの故郷」、四川省にある中国ジャイアントパンダ保護研究センター雅安碧峰峡基地に無事帰還しており、隔離検疫が終了した後、一般公開されることになっています。多くの中国人観光客は、シャンシャンの魅力を間近で体験するのを待ちわびています。
△中国パンダ界の人気者「和花(ホーファ)」姫
しかし、現在、中国では「トップスター」級の人気を集めているパンダ姫がいて、それに関する話題が何度も検索ワード人気ランキングにランクインしています。四川省の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地に暮らすメスの子パンダ「和花(ホーファ)」です。
「ファーファー」という愛称で呼ばれる和花は2020年7月4日生まれで、シャンシャンより3歳年下です。その父親は美貌で知られる渡米ジャイアントパンダの「美蘭(メイラン)」、母親はきれい好きで知られる「成功(チェンゴン)」です。ファーファーには、双子の弟「和葉(ホーイエ)」もいます。
△モフモフした「和花」は、ネットユーザーに「おにぎり」と呼ばれる
ファーファーは人になつきやすいおとなしい性格で、2歳になっても近距離で接触できる数少ないパンダであり、成都パンダ基地で唯一木に登ることができないパンダでもあります。生まれつき右後ろ足の足裏が外反しており、行動や食べ物を食べる速度が遅いため、ほかの「仲間」に餌を奪われてしまうケースが多いということです。そのため、飼育員たちはとりわけファーファーをかわいがっています。
ファーファーが中国で絶大な人気を博したのは、やはりその無類のかわいさのためです。多くのパンダは白い毛の部分がやや黄色がかっていますが、ファーファーは純白な毛をしています。しかもモフモフしていて首がほとんど見えず、足が短く、同年齢のパンダよりも一回り小さい体型で、よちよちとゆっくりと歩く姿から、ネットユーザーに「おにぎり」というあだ名を付けられました。
△成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地に設置された「和花」の紹介
もちろん、ファーファーも人々からの愛情を裏切っていません。ファーファーは甘えん坊でよく観光客と交流し、100万人以上の熱心なファンを獲得しました。帰国後のシャンシャンは果たして中国パンダ界におけるファーファーの不動の地位を揺るがすことができるか、中国のパンダファンの間でもにわかに話題になっています。