中国初！標高の高い重氷エリアで特別高圧送電線を跨ぐ工事に成功

四川省涼山イ族自治州に位置する美姑県沙洛村で18日、建設済みの錦屏-蘇南±800キロボルトの特別高圧送電線を乗り越える延線作業に成功しました。標高の高い重氷エリアでこうした作業に成功するのは国内初です。

白鶴灘-江蘇±800キロボルトの特別高圧直流送電線プロジェクトは中国が実施する「西電東送」戦略の重点プロジェクトで、工事は四川省涼山州布拖県から始まり、江蘇省蘇州の常熟市にかけて、四川省、重慶市、湖北省、安徽省、江蘇省の5省（市）を経由し、全長は2087キロ、投資総額は307億元（約5530億円）ということです。

白鶴灘-江蘇±800キロボルトの特別高圧直流送電線・川1区間は錦屏-蘇南±800キロボルトの高圧直流送電線の延線区間を跨ぎ、全長は約5.1キロで、鉄塔の数は11基に及びます。

また、作業期間中、大涼山の奥地の最低気温は氷点下10度で、かつ強風や濃霧が頻発し、重氷区では導線が結氷した場合に氷の厚さが最大50ミリメートルに達するため、付属品などの取り付けが困難になりやすく、導線の展伸に必要な引張機械設備の効率が深刻に低下し、高所作業・施工の安全に影響を及ぼします。

厳しい寒さの中、作業員は、規定の張力に張り上げる緊線作業をする際、先に氷を融かしてから、作業器具を使って進める必要があります。また、施工業者は高所作業ローテーション制を実施し、長時間の低温高所作業を回避し、施工を順調に完了しました。

白鶴灘-江蘇±800キロボルト特別高圧直流送電線