【CRI時評】全人類が共同で描く「未来」をどう実現するか
「世界中の人々は平和、尊厳、繁栄の未来を望んでいる。気候危機を解決し、不平等に取り組み、すべての人を脅かす新たなリスクに対処するための世界的な行動を強く求めている」。国連のグテーレス事務総長はこのほど開催された国連の「未来サミット」でそう呼び掛けた。
同サミットは、今年の国連における最も重要なハイレベル会合の一つで、約130人の国家元首と政府首脳がニューヨークに集い、今後の進むべき方向について話し合った。注目されたのは、サミット初日に、「未来のための協定」とその付属文書「グローバル・デジタル・コンパクト」「将来世代に関する宣言」が採択されたことだ。
中国は国連安全保障理事会の常任理事国として未来サミットの開催を力強くサポートしてきた。中国の習近平国家主席の特別代表として出席した王毅外交部長は、平和で安寧な、発展し繁栄する、公正な道理と正義の実現される、より素晴らしい未来の建設を巡り、四つのイニシアチブを提起した上で、各当事者に対し、国連を核心とする国際システムを守り、発展途上国の正当な権益を守り、包括的な経済グローバル化を推進しなければならないと強調し、広く共感を呼んだ。
この10年、中国が提起した人類運命共同体の理念は人々の心の中に深く入り込み、国連文書にも書き込まれた。中国はさらに、世界レベルでのサイバー空間、核安全保障、海洋、衛生健康の各運命共同体の構築についても狙いを定めて推進するとともに、三大グローバルイニシアチブも提示した。それらの出発点はいずれも、共通の利益に焦点を合わせ、広範な共通認識を凝集することを通じて人類による挑戦への共同対応に新たな案を提供することだ。
中国が未来サミットでの発言で、変乱が絡み合う世界情勢に対し、「大国はとりわけ手本を示し」「世界団結の『推進器』となり、国際平和の『安定装置』とならなければならい」と強調したことに、外部は注目した。これは重要な現実的意義がある。
「持続可能な開発を実現し、誰一人取り残さないことは、今もそしてこれからも多国間主義の核心的な目標だ」。これは「未来のための協定」の約束であり、世界はより良い方向へ発展できるという国際社会の期待を表している。しかし同協定は強制的なものではない。いかにして国連加盟国の心と力を一つにしてビジョンを現実化させるか。各当事者が、同協定の精神を固く守り通し、「運命を共にする」という思考で問題について考え、決定を下し、「団結」をもって「分裂」に代え、「協力」をもって「対抗」に代え、「包容」をもって「排他」に代えさえすれば、より良い世界は夢ではなくなる。