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全世界で湿地からのメタンガス放出が急増=中米共同研究

CRIPublished: 2023-03-24 13:55:45
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中国科学院青海チベット高原研究所が北京大学、米メリーランド大学、米航空宇宙局(NASA)などと共同で実施した研究で、全世界で湿地からのメタンガス放出が急激に進んでおり、将来的に世界の二酸化炭素排出削減目標に影響を及ぼす恐れのあることが分かりました。この研究結果はこのほど国際的な学術誌「ネイチャークライメイトチェンジ」(電子版)に掲載されました。

中国東部の江蘇省揚州市にある国家湿地公園

中国科学院の研究員によりますと、地球の陸地面積の約6%を占める湿地は大気中にメタンガスを放出する主要な自然発生源であり、メタンガスは二酸化炭素に次ぐ強力な温室効果ガスです。世界的な気温上昇が進むにつれ、湿地生態系における微生物の活動が活発化し、メタンガス放出量の増加につながりました。「湿地メタンフィードバック効果」と呼ばれるこの現象は、気候変動に大きな影響を与えると言われます。

今回の中米両国の共同研究では、過去20年間で、湿地からのメタンガス放出量は年平均130~140万トンのペースで増え続けていることが分かりました。また、2007年以降、大気中のメタンガス濃度は急激に増加し、2020年と2021年には2年連続で過去最高を更新しました。現地調査データによると、世界的に湿地からのメタンガス放出量が最も多いのは南米大陸であり、衛星データによると、南アジアや東南アジアも比較的多いことが分かっています。

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