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【観察眼】共にチャレンジ、共に未来へ

CRI2022-02-17 15:33:00

中国の徐夢桃選手は2月14日、2022北京冬季オリンピックのフリースタイルスキー女子エアリアルで金メダルを獲得した。4回目の五輪出場でついに金メダルを獲得した32歳の徐選手は感無量だった。優勝が決まった瞬間、米国のアシュリー・コールドウェル選手が駆け寄り、徐選手とがっちりと抱き合い、「本当にあなたのことを誇りに思う」と祝福の言葉を伝えた。この瞬間を中継で見ていた多くの視聴者は心を打たれた。

ソーシャルメディア上では、国内外のネットユーザーが次々とメッセージを寄せた。米国NBCのアジア系米国人記者はツイッターで、「徐選手が優勝して、コールドウェル選手が大喜びするシーンは、まさにスポーツマンシップの表れだ」と綴っている。オーストラリアのスポーツサイトのプロデューサーも「コールドウェル選手と徐夢桃選手が抱き合ったあの瞬間はとても特別だった。コールドウェル選手は最後の演技で着地に失敗し、メダルを逃したにもかかわらず、歴史を塗り替えた中国の選手を祝福した。素晴らしい」と絶賛している。さらにあるカナダのネットユーザーも「彼女とコールドウェル選手が抱き合うシーンを見て感動し、朝から涙を流した」と綴った。

オリンピック大会が注目されるのはスポーツの試合だけではなく、選手の間の温もりある感動的な瞬間もあるからだ。心温まる瞬間は国境を越えて人々を感動させ、難題に共に乗り越え、共に未来へと向かうというオリンピック精神を体現した。「これこそオリンピックの本来の姿」「これこそ人類のあり方」である。同じ選手として、互いに直面している困難とプレッシャーは同様だ。それだけにそれぞれの苦労、優勝する難しさ、優勝後の感無量さをよりいっそう共感できる。ライバルであり、支え合い、共に進歩する友である。このシーンによって心を打たれたのは、人々が心の奥底から団結と調和を深く望んでいるからである。

徐選手とコールドウェル選手の深い抱擁は、人々が心の奥底から何を深く望んでいるかを示し、中米のカーリング代表は、どのように「反則」の状況を正しく処理するかを示した。

北京冬季オリンピックは13日夜、男子カーリングの中国対米国戦が行われた。両チームは同じ2勝3敗で、この試合の結果は上位4位へ進出するために重要な戦いだった。第6セットの段階で中国は3対5と出遅れた。米側のサードは、ハウスの中心に近い中国の赤いストーンを片付けるのが任務。投げる力が足りず、米選手は直ちにスイープしたところ、ストーンは順調に的中し、中国側のストーンをハウスの外に押し出した。しかし、米側のスキップ(主将)は自ら中国のスキップに「私たちのストーンはあなたたちのストーンにぶつからずに通ると確信していたが、スイープする時にブラシがぶつかった。どう処理するかはお任せする」と伝えた。

カーリングのルールでは、一方がスイープする時に相手側のストーンに当たってしまった場合、相手側は打たれたストーンを元の場所に戻す権利がある。赤いストーンをハウスに戻すことは、中国が先に得点を上げ、不利な局面を逆転する可能性が高いことを意味している。しかし、中国の選手は協議した後、「米国チームがストーンにぶつかったことで有利になることはない」と判断し、自チームのストーンをハウスに戻さないことにした。中国は最終的に6対8で試合を落とした。カーリングの試合では審判が介入することはほとんどなく、映像の再生で裁決することもなく、最後の決定は双方によって決する。米国はごまかさず、自ら「ぶつかったこと」を認めた。また、中国は自発的にストーンを戻す権利を放棄し、カーリングの紳士的スポーツの伝統と高尚なスポーツ精神を現した。

北京冬季オリンピックの視聴率は連日、最高値を更新し、これまでで最も視聴者が多い冬季五輪となった。大会は冬季五輪種目の欧米の強国だけでなく、通年で氷雪が見られない熱帯国でも注目されている。新型コロナウイルスのパンデミックが発生して以降、初めて予定通り開催された世界的なスポーツイベントとして、北京冬季オリンピックは魅力的なスポーツの試合だけではなく、感動的な瞬間、高尚なスポーツ精神を示してくれている。新型コロナのパンデミック、世界経済の低迷、世界情勢の動揺などの厳しい課題に直面して、人の心の向かうところは衝突と対決の死活か、それとも団結、協力して共に未来に向かうのか。米国を含む多くの国の選手が五輪の舞台で最高の答えを出している。

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