遅く咲く花より素敵だ
現在、新型コロナの影響で日本では緊急事態宣言がまだ解除されていません。2カ月前、新型コロナウイルスが最初に中国各地で猛威を振るい、多くの人の命を奪いました。しかし、中国では疫病感染状況が基本的に安定し、長い冬が終わり、待ちに待った春がようやくやってきました!今回の中国メロディーは新型コロナとの戦いの期間、中国音楽界の人々が創作したいくつかの胸を躍らせる音楽作品を紹介します。日本のリスナーの皆さんにもその中から力と勇気を吸収してもらえることを願っています。
武漢を刻もう!私たちの心の中の愛を刻もう!
1月下旬、武漢で発生した新型コロナウイルスの感染は人々が春節を迎える喜びを奪ってしまいました。医療物資が日ごとに不足し、感染者数の急増に直面し、すべての人々の心に恐怖が満ちあふれていたと言えるでしょう。
この時、芸能界の著名人・ピアニストのランラン、女優のチャンツィイーらが率先して、疫病と戦う医師や看護師のために寄付を呼び掛け、これらの医療関係者を「無名の英雄」と讃えました。また、ベテラン歌手・韓紅の呼びかけの下で芸人200人が数日間で数億人民元を寄付しました。韓紅は自ら武漢に赴き、緊急物資を病院へ運びました。彼女は「私は平凡な人間ですが、誇りに思っているのは愛があることと愛をこめて生きていることだ」と言いました。そんな韓紅はまた「只要平凡(平凡なあなた)」という歌を医療関係者達に捧げ、「この歌は私たちの共通な思い出を記録するものだ。武漢を刻もう!私たちの心の中の愛を刻もう!」と呼びかけました。
千人の合唱~「私たち」
現在、中国の新型コロナ感染状況が好転し、過去の数カ月の日々を振り替えり、本当に感慨無量といった気持ちになります。その中には悲しみと喜び、感謝と反省などさまざまな気持ちが絡み合っています。
「言葉の果ては音楽だ」と言う人もいます。幸い音楽はそんな複雑な気持ちをうまく表現してくれるものです。中央音楽大学が発起し、全国11校の音楽大学の教師と学生1000人が共に歌った「我们(私たち)」という歌は人々の心の声を歌いだしています。その壮大な旋律は千の言葉を音楽化し、人々の心に流れていきます。この曲の作曲者・中央音楽大学の李小兵教授は「私たちは2020年、多くの涙と物語に感動した。歌は医師や看護師、科学研究者など疫病と戦うすべての人々に捧げるものだ」と言いました。
「遅く咲く花」
遅く咲く花はより素敵だ
野原に咲き始めたつぼみより美しい
さまざまな愁いを起こさせ
私たちの心は穏やかになれない
この詩は19世紀のロシア人詩人・プーシキンがロシア皇帝に流刑に処せられる日々の中、自分が夢を求めることを鼓舞し、明るい未来が必ずやってくることを信じる座右の銘です。この200年前の作品が今も苦境に立たされて前進する人々に勇気と力を与えてくれます。最近ネットで流行っている「遅く咲く花はより素敵だ」という歌も人々が苦境にあって希望を捨てない勇気を歌いあげています。若手歌手・張暁賢と張暁嬌の青春の活力に溢れる歌声は万物がよみがえる春の息吹を力強く伝えてくれます。
番組の中でお送りした曲
1曲目只要平凡
神様のオーラーではなく
平凡なあなたがいれば
この人生に後悔はない
命の光が灯される
2曲目我们
私の愛する人は泣いて胸が痛くて息ができない
黙ってあなたに寄り添って、風雨に一緒に向かっていく
愛する人よ、泣かないで、涙を拭いて
すべての愛をあげるから
これからの日々をもっと大切に
私たちの心はつながっている
3曲目迟开的花朵
歌詞:
あー
遅く咲く花よ
依然として一面に咲きほこる
花咲く春が胸を躍らせる
長江と黄河が燃えるような情熱を与えてくれる