知られざる北京の魅力①川のせせらぎ―北京の「柔和」
もう一つ、古北水鎮に来たら欠かせない楽しみは、提灯を持って夜の司馬台長城を登ること。司馬台長城は中国で唯一、明の時代の長城が持つ本来の姿を残している。城壁は険しい山々の形に沿って築かれており、その珍しさ、特別さと険しさで世間に名を馳せ、「原始的長城」としてユネスコから世界遺産(文化遺産)に認定された。また、建築手法と表現の多様性から「不思議な長城」とも称され、英タイムズ紙「世界の絶景25選」のトップに選ばれたこともある。提灯を手に夜の長城に登り、古鎮の灯り、雲まで届く遠方の長城、灯りに照らされる長城のレンガを眺める。ひんやりとした夜風に吹かれながら長城の力強さと繊細さを感じられるひとときだ。