【観察眼】平和を尊ぶ中国は争いを起こさず、恐れない
9月3日は中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利記念日である。中国人にとって非常に意義がある日だ。この日は、中国人一人ひとりに「前事を忘れざるは後事の師なり」という言葉を喚起させる。抗日戦争の勝利から今日まで、中国は平和発展の理念を受け継ぎ、侵略戦争を引き起こすことなく、対話と交渉を通じた国際紛争の解決を堅持してきた。中国が平和を大切にするのは、平和こそが中国の発展の基礎であり、全人類の共通の願いだからだ。
今日の世界で、平和と発展は時代のテーマとなっている。しかし、平和は自然に存在するわけではない。私たち一人ひとりが平和を守り、大切にする必要がある。世界に目を向けると、パレスチナ・イスラエル紛争、ロシア・ウクライナ紛争などの地政学的な緊張情勢から、平和がいかに脆弱で貴重なものなのかが垣間見られる。これらの不安定な地域では、人々は戦乱に巻き込まれ、困窮して流浪の身となっている。対比すれば、中国が歩むような平和発展の道が、とりわけ尊いものであることが分かる。
中国の平和的発展は、自然発生したものではなく、無数の先人が血と汗を流して勝ち取ったものである。抗日戦争から新中国の成立を経て、改革開放に至るまで、その一歩一歩に無数の人々の奮闘と努力があった。それゆえ、中国の人々は平和をより一層大切にし、平和を手に入れることがいかに難しいかを理解している。
しかし、平和を大切にするからといって、中国人が挑発行為に目をつぶるというわけではない。近年、一部の勢力が恣意的に「中国脅威論」を流布し、対立をあおり、地域の不安と緊張を作り出している。
また、日本の政治家の中にも、過去の侵略戦争に対してあいまいな態度をとり、時折、中日関係を損なう言動をする者がいる。これに対して、中国人としては、これらの政治家が歴史を直視し、深く反省することを促したい。歴史は最高の教科書である。歴史を直視してこそ、真に教訓をくみ取り、同じ過ちを繰り返さないようにすることができる。
中国は常に平和を愛する国であり、戦争を引き起こしたことがなく、他国を侵犯するつもりもない。しかし、もし誰かがあえて挑発してくるというなら、中国人はそれに向き合うことを恐れない。中国の伝統的理念は「和を以て貴しと為す」であり、平和的な手段を通じて紛争を解決し、協力・ウィンウィンを通じて発展することを望んでいる。しかし、これは原則的な問題における譲歩を意味するわけではない。中国の主権、安全、発展の利益と民族の尊厳はいかなる勢力の侵害も決して許さない。そして、いかなる勢力も平和発展の道を歩む中国の信念を揺るがすことはできない。
中国は世界に対し、越えてはならない一線として平和を求める。それと同時に、中国もまた世界に平和を約束する。中国人民は今までもこれからも、世界各国の人々と友好的に付き合い、中国人民抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利の成果を断固として守っていく。