【観察眼】中国最大の人気スターとは、すなわち彼らだ
人々がパンダからこれほどまで多くの楽しみを得ることができるのは、十分な数の個体数があり、飼育員が心を込めて世話をしているからだ。中国では近年、ジャイアントパンダ生息地の整備が強化され、個体群が大いに発展している。陝西省、甘粛省、四川省にまたがる野生ジャイアントパンダの保護区であるジャイアントパンダ国立公園の総面積は2万2000平方キロに及び、この公園をメインにした初期段階としての生息地保護システムが構築された。パンダの野生個体群数は中国全体で1900頭近くにまで増えた。同時に、パンダ基地や動物園で飼育されている個体群は、野生パンダの新たな導入などをしない自立性を維持し、かつ、質の高い発展を続けている。昨年末時点における世界で飼育されているジャイアントパンダの個体数は728頭だ。今後200年以内では遺伝的多様性の90%を維持でき、健康で活力があり持続可能な個体群となると評価されている。高水準の飼育と野生個体の積極的な保護があることで、人々はジャイアントパンダがもたらす楽しみを享受し続けることができる。
最近では、もう一頭のパンダのスターが注目された。7歳の誕生日を祝ったばかりのシャンシャン(香香)だ。東京の上野動物園で生まれて四川省雅安市の碧峰峡にある中国ジャイアントパンダ保護研究センターに移ったシャンシャンは、誕生日パーティーでニンジンとタケノコの切り身の「串焼き」という特別プレゼントをもらった。ガラス窓の前に詰めかけた観衆は、シャンシャンの無邪気で愛くるしい姿を楽しんだ。誕生日会は東京でも行われた。上野動物園の冨田恭正副園長は、中国に帰国したシャンシャンが新たな環境に適応し、すくすく成長していることに、ひとしおの喜びと安堵を感じた。
シャンシャン、フーバオ、モンランなど、中国人になじみ深いパンダは、人々に限りない喜びをもたらしている。その背後には、無数の飼育員、研究者、保護地スタッフがいる。シャンシャン、フーバオ、モンランに続くパンダの大人気スターが、ますます多く登場することを期待する。