日本語

【観察眼】中国は中国人にもまだまだ未知の世界!?

CRIPublished: 2024-01-04 19:16:42
Share
Share this with Close
Messenger Pinterest LinkedIn

先日、日本のお笑い芸人・木尾モデルさんのInstagramを見た。そこには、「レギュラー松本さんとお会いした。第一声が『木尾ちゃん!中国周遊紀見てるで!めっちゃ中国行きたなるな!』だった」と書かれていた。

一体どんな番組だろうと気になり、探してみた。『巡って発見!ぶらり中国周遊紀』。それは中国の各都市の風土や文化を紹介するシリーズ番組だった。番組の中では中国生まれ中国育ちの私でさえ、全然知らなかった中国のさまざまな姿が紹介されており、こんなにも素晴らしいところが、数えきれないほどあることにとても驚いた。

例えば、先週末の放送回では、番組のロケチームは広東省を紹介していた。周知のように、広東省は中国経済第1位の省だ。深センは広東省のGDP第1位の都市として、間違いなく改革開放と革新発展の先頭に立っている。深セン市には、多くの高層ビルが立ち並び、通信機器メーカー・ファーウェイ、ドローン製造会社・DJI、自動車メーカー・BYDなど数多くのハイテク大手が、5G、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)などの分野で大きな成果をあげている。番組では、住民の日常生活の中ですでに、人型ロボット、自動運転タクシー、ドローンデリバリーなどが普通に利用されている様子が紹介されていて、私はVTRをみていた司会者と一緒に感嘆の声を上げた。

「グルメの都」「武術の里」「製造業の重鎮」として名高い広東省の仏山市には、なんと世界最大の翡翠市場もある。EC業界の急速な発展に伴い、仏山は中国最大の翡翠のライブコマース基地を建設した。そして、基地での昨年の1日平均出来高は1億元(約20億円)の大台を突破した。

番組は広西チワン族自治区にも訪れていた。ここは、「甲天下(天下一)」と讃えられる桂林山水、美しく多彩な少数民族文化で広く知られている。私が驚いたのは、東西文化が融合した「陽朔西街」という外国人街の様子だ。古風でエレガントな建物と濃厚な民俗文化が魅力のこの街には、毎年100万人近くの外国人観光客が訪れている。さらに、結婚や商売のために定住を選ぶ人も多くなり、まさに「地球村」となっているのだ。

広西チワン族自治区柳州市は、中国で大流行の”B級グルメ”「螺蛳粉(タニシビーフン)」のふるさとだ。ここには地元で大人気の露天市場・青雲市場がある。いつも買い物客でごった返す市場だが、特に午前6時から午後2時までは、露天商の売り声、客の値引き交渉の声、スマートフォンでの支払い決済音などがあふれ、ここでしか聞けない“シンフォニー”を奏でている。

河南省の許昌市は、『三国志演義』を読んだ方なら、なじみがあるかもしれない。実は、『三国志演義』の全120話のうちの52話もが、許昌と関係している。許昌には今も曹魏古城、灞陵橋、春秋楼など、三国時代とゆかりのある遺跡やスポットが残っている。私はこの番組で初めて、許昌が「世界のかつらの都」でもあり、世界のかつらの10個に6個がここで作られているということを知った。許昌には大小さまざまなかつらを作る会社が約1000社あり、従業員は30万人に達し、製品は150以上の国と地域に販売され、年間生産額は200億元(約4000億円)を超えているそうだ。

番組は他にも、首都の北京市、十三の王朝が都を置いたとされる古都・洛陽市、甲骨文字の発祥地とされる安陽市、パンダの故郷・成都市、龍井茶の産地である杭州市などを訪れていた。そのどれもが私にこれらの都市を再認識・再発見させてくれた。

番組も楽しかったが、やはり百聞は一見に如かず。皆さんもチャンスがあれば、ぜひ中国に足を運んでほしい。中国の悠久の歴史と文化、現代化への取り組みの成果を感じ、やさしく友好的な中国人と友達になることができるだろう。そして、自らの体験を通じて、知らなかった本当の中国を確かめることができるだろう。

Share this story on

Messenger Pinterest LinkedIn