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【観察眼】イスラエルとパレスチナの再燃した紛争に油を注ぐ米国

CRIPublished: 2023-10-10 21:30:34
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イスラエルとパレスチナの紛争が国際社会から強く注目されるようになった。イスラエルとパレスチナの医療機関が9日に発表した情報によると、紛争で1300人以上が死亡し、5000人以上が負傷した。

全世界が関係各方面に対して、一刻も早く停戦し、情勢の一層の悪化を防ぐよう呼びかけているさなかに、ある国がまたしてもしゃしゃり出て、火に油を注ぐことをした。まさに天下を乱す存在だ。バイデン米大統領は紛争発生後いち早く、米国はイスラエルを全力で支持すると表明した。オースティン米国防長官も、米国防総省はイスラエル近海に空母打撃群と戦闘機を派遣しており、イスラエルに弾薬などの装備と資材を提供すると発表した。人々がこれまでに何度も見てきた光景だ。

ロシアとウクライナの紛争が昨年2月に全面的に勃発して以来、中国など多くの国が仲介役を積極的に務めて和解を促してきたのに対し、米国は絶えず火に油を注ぎ、これまでに累計430億ドルを超える軍事支援をウクライナに提供した。ウクライナが昨年に米国から購入した兵器の規模は2021年の45倍に達した。のみならず、米国からウクライナに供与される兵器の範囲は広がる一方で、今年7月にクラスター爆弾の提供を宣言したことに続き、9月には放射性物質を利用した劣化ウラン弾の提供を発表した。ウクライナへの軍事援助を続けていることからも、米国はこの紛争の早期終結を望んでいないことが分かる。長引けば長引くほど、米国は利益を得られるからだ。

中東問題も同様だ。中東地域はこれまで長きにわたり地政学的要素と複雑な情勢が入り交じる地域であり、その和平プロセスは難航してきた。中国はそのような状況にあって長年にわたり、平和的な対話による中東問題の解決に取り組んできた。今年3月には7年間にわたり断交していたサウジアラビアとイランが北京市内で国交の回復を宣言した。国際社会には大きな喜びがもたらされ、「世紀の和解」「外交の奇跡」「中東の巨大な変化」という言葉でその意義を評価した報道もあった。国際社会は中国の外交を称賛した。中国の中東外交での成功は決して偶然ではない。中国は中東地域にいかなる私利もなく、中東諸国の主人公としての地位を尊重し、中東諸国が対話を通じて意見の相違を解決することを支持し、中東で地政学による競争を行うことに反対してきた。中国は湾岸安全保障枠組みの構築、パレスチナとイスラエルの和平プロセスの推進など多くの提案をし、中東安全保障フォーラムを開催した。中国は一連の外交努力を続けることにより、紛争当事者から信頼される最良の仲介役になった。

一方の米国は、中東で何をしてきたのだろうか。米国は思うがままに戦争を起こし、石油など鉱物資源をほしいがまま略奪した。かつて豊かだった国々を満身創痍にして数千万人の庶民にその命と家を失わせた。英ガーディアン紙によると、2001年の米同時多発テロ事件以降、イラクやシリアなどで起きた戦争により、少なくとも450万人が死亡した。

今回のパレスチナとイスラエルの大規模な紛争は国際社会の多方面の努力によって沈静化することができるかもしれない。しかし、この地域の問題の恒久的な解決には依然として各方面の長期にわたる努力が必要だ。中国外交部の毛寧報道官が述べていたように、「暴をもって暴を制す」やりかたでは活路を得られない。対話こそが問題解決の根本的な道筋だ。

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