【観察眼】失速か加速か 米制裁下の中国技術

ここ数日、全世界があるスマホ新機種の分解にハマっている。関連する分解映像はSNSで人気ランキングの上位を占める。米国による全面禁輸を受けても、ファーウェーは静かに中国製プロセッサを搭載したスマホ新機種を打ち出し、商業利用と量産まで実現した。これは米国防専門家や制裁支持者に驚きを与え、ホワイトハウスは国の力を挙げて同スマホを徹底調査すると宣言した。

いつの間にか、米国は国家安全保障を理由に、同盟国を含む全世界を死角ゼロの状態に監視・盗聴してきた。しかし、ファーウェーのプロセス技術やHarmony OS（ハーモニーOS／鴻蒙OS）開発は米国の監視と盗聴の「死角」となった。この角度から言えば、ファーウェーは確かに中国ならびにその他のユーザー国の安全を守るために、米国のいわゆる「国家安全保障」即ち、米国の覇権を動揺させた。

ここ連日、米国、日本、ドイツの半導体分析専業機構は同スマホの様々な機能を分析して「奇襲連発」「衝撃的なマイルストーン」などと連呼した。一方、ファーウェーは事前予告もせず、ひっそりと発売を始めた。確かにいま、中国の半導体製造技術の歩留まり問題は一部解消されたものの、世界最先端のプロセス技術とは一定の距離がある。これからの開発にはまだ多くの試練と課題が待っている。しかし、5000年以上の文明と歴史を持つこの土地は奇跡に恵まれる。最先端の技術や文明は、いかに封鎖、または封印されても、広がって進化していく。

歴史を振り返れば、数千年前から、古代中国の4大発明、羅針盤、火薬、紙、印刷は世界中に広がり、東洋文明は世界中の人々に多くの恩恵をもたらし、より多くの発明や創造を育んできた。また、シルク、陶磁器、お茶など中国の優れた製品とその生産や栽培技法は古の「シルクロード」や「茶馬古道」を通じて西洋ならびに世界に伝わった。

米国が全世界に押し付ける「米国第一」のいわゆる西側の「民主と自由」とは異なり、中国は自国の文明と技術を持って全人類に美しい生活をもたらし、互恵共有の理念を発信している。現在、米国のバイデン政権が中国の半導体産業を絞め殺し、中国の発展を押さえ込もうとする威圧に直面する中、中国人は自らの知恵と力で乗り越えようと努力し続けている。

中国の古いことわざに「真金不怕火練