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【観察眼】中国の2022年を一文字で締めくくるとすれば

CRIPublished: 2022-12-30 19:31:10
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中国国家言語資源モニタリング・研究センター、商務印書館などが共同で主催した「中国語キーワード2022」の結果がこのほど北京で発表された。それによると、ネットユーザーの推薦と投票を経て、「穏(安定)」が今年の中国を表す漢字に選ばれた。国際情勢の変化が激しく、新型コロナウイルスの感染拡大が続いた2022年。中国はどう「安定」していたのだろうか。

中国は経済の大局を安定させた。過去一年、新型コロナや極端な気象現象、国際情勢など予想を上回る要因から影響を受け、中国経済には一定の変動が見られた。それを受け、中央政府と地方政府は税金と費用の納付猶予、賃料の減免、消費補助金などの政策措置を打ち出し、企業が苦境を脱することを支援し、市場の信頼感を高めた。一連の対策が効果を上げ、今年第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP)は前年同期比3.9%増となり、第2四半期を3.5ポイント上回った。前期比では第2四半期の2.7%減から3.9%増に転じた。

中国は貿易の安定成長を維持した。中国税関の統計データによると、今年1~11月の輸出入総額は38兆3400億元(約729兆円)で、前年同期比8.6%増となった。中国は13年連続して世界第2の輸入国で、210カ国・地域の輸出市場、60カ国・地域の主要輸出市場でもある。今年上半期、中国の輸入が世界の輸入に占める割合は10.6%に達した。

中国の雇用と物価は全般的に安定している。1~11月の都市部の新規就業者数は1145万人で、年間目標の1100万人を達成した。第3四半期の都市部の調査失業率の平均値は5.4%で、第2四半期より0.4ポイント低下し、雇用情勢の全般的な安定を維持した。2022年は世界的にインフレの高止まりが続いてきたが、1~11月の中国の消費者物価指数(CPI)の平均値は前年同期比2.0%上昇し、上昇幅はユーロ圏や米国など世界の主要経済体を大きく下回っている。また、中国の石炭生産量は前年同期比9.7%増、原油は3.0%増、天然ガスは6.4%増となり、電気・ガス価格は安定を保った。政府や業界の間では、「3%前後」という通年のCPI所期目標は達成できるとの見方が示されている。

中国は食糧の安全保障を確保した。中国の今年の食糧生産は、北方では珍しい秋の洪水が、南方では高温・干ばつが続き、それに化学肥料など農業用物資の供給不足も加わり、一連のマイナス影響に見舞われた。各地で中央政府の指導の下、災害に立ち向かい、農作業を加速させ、農業用物資のサプライチェーンを円滑化して、食糧の増産を実現した。国家統計局の発表によると、今年の食糧生産量は前年比36億8000万キロ増(0.5%増)の6865億3000万キロになり、8年連続で6500億キロ以上を維持した。

中国は過去一年、新型コロナの予防、抑制と治療を安定して秩序よく実施してきた。今年6月、新型コロナの予防抑制ガイドライン(第9版)が発表され、11月にはコロナ対策最適化措置「二十条」が公布された。さらに今月、コロナ対策の緩和措置が盛り込まれた新しいガイドライン「新十条」が実施された。新型コロナに対する人々の認識が深まり、集団免疫レベルが高まり、コロナへの対応システムの強じん性が強まるにつれ、中国は今年、コロナ予防、抑制、診療プランと対策を段取りよく調整・最適化してきた。これと同時に、ワクチン接種の拡大、適時治療の強化、薬品供給の確保、医療資源の配置の最適化などを通じて重症患者と死亡者を最大限に減らし、国民の健康と命の安全を守ってきた。世界の主要な大国の中で、中国は「新型コロナ感染症の発生率が最も低い国」と「死亡者数が最も少ない国」を維持しており、経済・社会が正常に機能するための基本条件を整えた。

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