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【CRI時評】核兵器のない世界の構築に最善を尽くす

CRIPublished: 2022-01-06 10:19:00
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新年早々、中国、ロシア、米国、英国、フランスの核兵器保有5カ国の指導者は核兵器の問題について初の共同声明を発表し、「核戦争に勝者はおらず、決して戦ってはならない」と強調。「核兵器は、核保有国同士や他のいかなる国も標的としていない」ことを重ねて言明し、最終目標は「各国の安全が損なわれないことを原則として核兵器のない世界を築くこと」とした。

世界では現在、大国間の戦略的相互信頼の欠如や競争・摩擦の激化により、戦略的安全保障上のリスクが高まっている。例を挙げると、米国が主導する北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの間のウクライナを巡る議題は一触即発の差し迫った状況にある。アジア太平洋地域においては、米国の中国に対する戦略的封じ込めがエスカレートしている。5カ国の指導者による今回の声明が、戦略的相互信頼の増進と全世界の戦略的安全保障上の不安緩和に資することは間違いない。

中国の核兵器の発展は、特殊な過去のある時期に、核の脅威に対応し、核の独占を打破し、核戦争を防止するためにやむを得ず行った歴史的選択だ。中国は、核兵器を保有したその日から、核兵器の全面的な禁止と徹底的な廃絶を提唱するとともに、常に自らの核戦力を国家の安全保障に必要な最低水準で維持してきた。中国は常に、いかなる時いかなる状況でも核兵器を先制使用しないという政策を忠実に守り、非核国と非核地域には核兵器の使用または核兵器による威嚇を無条件で行わないことを明確に約束している。中国は核兵器保有5カ国の中で唯一、上述の約束をした国だ。

中国は、今回の共同声明の協議において、「核戦争に勝者はおらず、決して戦ってはならない」ことに同意し強調するよう各当事者に促したほか、「核兵器は、核保有国同士や他のいかなる国も標的としていない」などの重要な内容を盛り込み重ねて言明することも促し、内容が前向きで重みのある共同声明の成立に重要な貢献を果たした。

ここで指摘しなければならないのは、国際的な戦略的枠組みが激変する時代において、世界の平和と安全を維持するためには、核保有5カ国が一丸となって努力しなければならず、特に世界一の強国である米国が実際に行動すべきだということだ。

昨年を振り返ると、米国は「三位一体」の核戦力の世代交代の推進に力を注ぎ続けた。米国、英国、オーストラリアの3カ国は原子力潜水艦協力の枠組みを立ち上げ、地域の軍拡競争を刺激する危険な信号を送った。米国の指導者が署名した2022会計年度の国防権限法では278億ドルが核兵器関連に投じられる。米国は、地政学的競争に対する思惑から、自らの核抑止力を極力追求し、全世界の核の安全における主たるリスク源となっている。今回の共同声明に署名した米国は、その約束を行動に移すべきだ。

行動は言葉に勝る。中国は、核保有5カ国が今回の共同声明に基づいて一層努力し、特に核兵器の先制使用に基づく核抑止政策を放棄し、核兵器の先制不使用を互いに約束するとともにこれに関する国際的な法的文書について交渉して締結し、恒久的に平和で普遍的に安全な世界の構築を促すよう望んでいる。中国は引き続き、核兵器のない世界の実現という最終目標のために貢献できるよう最善を尽くしていく。

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