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【CRI時評】西側のアフリカへの期限切れワクチン押しつけは自らを害する

CRIPublished: 2021-12-29 13:19:00
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ナイジェリアは10月に欧州から250万回分のアストラゼネカ製ワクチンを受け取った。だが、その内の半分近くは既に11月に期限が切れるものだった。自国民のワクチンの安全性に対する憂慮を鎮めるため、ナイジェリア政府は先週、これら期限切れのワクチンを集中廃棄せざるを得なかった。

アフリカでは、西側から期限切れのワクチンを受け取った例はナイジェリアだけではない。「他国に送るなら、むしろ期限切れにした方がまし」というこれまでの姿勢に比べれば、欧州の一部の国々がアフリカに対する支援をいとわなくなったのは幾分の進歩ではある。だが、彼らがアフリカに援助するワクチンは量も質も伴ったものでなければならない。もしさまざまな理由でワクチンが使用できない場合、寄贈者の誠意が大きく問われることになる。

アフリカの国が期限切れワクチンの廃棄を余儀なくされるのは、西側に今なお残る「ワクチンナショナリズム」を反映している。米国を例に取ると、米国疾病予防管理センター(CDC)のデータは、今年の3月から9月までに米国では少なくとも1510万回分のワクチンが無駄になったことを明らかにしている。さらに米国メディアは、米国が無駄にしたワクチンの量は多くの発展途上国のワクチン接種数を遙かに上回っているとさえ報道している。「ワクチンギャップ」は世界的な感染症との闘いの最大の障害になっている。

アフリカが必要としているのは期限切れワクチンを廃棄しなければならない偽の支援ではなく、「雪中に炭を送る」真の援助だ。西側諸国は中国と同様に、責任を持ってアフリカに質、量伴ったワクチンを提供し、全世界が免疫障壁を築くために努力すべきだ。グローバル化した現在では、感染症を撲滅していない国が一つでもある限り、世界は安全とは言えない。西側諸国はアフリカを援助することで、自分自身を助けることになるのだ。

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