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【CRI時評】25年を経て中日韓協力は「ギアチェンジし加速」

CRIPublished: 2024-05-28 14:09:26
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今から25年前の1999年、中日韓首脳は東南アジア諸国連合(ASEAN)+中日韓(10+3)首脳会議の会期中に朝食会を開き、中日韓協力プロセスを始動させた。当時の目的は、3カ国協力の計画を主導し、アジア金融危機に共同で対応することだった。

それから25年、3カ国協力は紆余(うよ)曲折を経ながらも前進し、地域経済と世界経済の成長を促進し、地域の一体化を主導する上で重要な役割を果たしてきた。この間、新型コロナウイルス感染症の流行や米国によるアジア太平洋地域での対抗と分裂の挑発などにより、2019年12月の第8回中日韓首脳会議以降、3カ国協力は「行き詰まり」に陥った。23年11月の米サンフランシスコでの中米首脳会談により、両国関係は下げ止まって安定し、中日、中韓関係にも改善がみられ、中日韓首脳会議の再開に向けた外的条件が整った。

第9回中日韓首脳会議は韓国のソウルで27日に開催された。3カ国は共同宣言を発表し、前回の首脳会議で採択された「次の10年に向けた3カ国協力に関するビジョン」を遂行し、3カ国協力の制度化を推進し、世界の平和・安定と発展・繁栄を共同で守っていくことで合意した。

ある分析によると、国際情勢が揺れ動き安定せず、世界経済の回復が力強さを欠く中、今回の中日韓首脳会議の開催は、3カ国が協力を重視し大切にしていることの現れであり、日韓の対中政策が理性的に回帰し、3カ国間の政治的雰囲気が温かさを取り戻したことの反映でもある。

では、新たな出発点に立った中日韓協力はどのように「ギアチェンジし加速」すべきか。中国の李強国務院総理は会議で、「協力の全面的な再開の推進」「経済・貿易の相互接続の深化」「科学技術イノベーション協力のけん引」「人的・文化的交流の絆の強化」「持続可能な発展の促進」という5項目を提案した。日韓首脳がこれに肯定的に反応し、「今回の首脳会議を新たな出発点として3カ国協力の安定性と継続性を保っていきたい」と表明したことは、中日韓の間には共通の利益と協力の余地が少なくなく、団結と協力を通じて共に発展を目指せることを十分に物語る。

注目に値するのは、中日韓が今回、経済・貿易協力、特に産業チェーン・サプライチェーン協力のより一層の強化に向けて、3カ国の自由貿易協定(FTA)の交渉再開を提起したことだ。これについて、日本や韓国のメディアのの多くは、3カ国の経済発展にとって極めて重要であるだけでなく、地域経済と世界経済の回復もけん引することになるとの見方を示している。中国側はまた、中国国内に「中日韓イノベーション協力センター」を設立することも提起した。これは3カ国が新たな原動力の育成を加速し、各自の経済発展とより一層の協力に弾みをつけるのに役立つことになる。

3カ国が今回の会議で、25年と26年を中日韓文化交流年と位置付けたことは、3カ国の人々の「隣り合う」から「心でつながる」を促し、3カ国協力の民意的基盤をより堅固にするものだ。中日韓協力事務局の李熙燮事務局長によると、これらの協力はそれぞれの国民の期待に応えるものであり、大きな可能性を秘めている。

中国には「遠くの親戚より近くの他人」ということわざがある。中日韓はこの25年、風雨に遭遇しながらも、隣国として互恵協力の道を共同で模索してきた。未来に向けて、3カ国は、外部の干渉を排除し、互いの核心的利益と重大な関心事を尊重し、同じ方を向き、会議の成果を遂行し、中日韓協力の再出発を促すよう努力しなければならない。これは3カ国の国民により良い恩恵をもたらすだけでなく、地域と世界にとっても望ましく必要なものだ。

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