日本語

【CRI時評】国連での「人心向背」の一幕は米国への警鐘だ

CRIPublished: 2023-10-21 14:49:32
Share
Share this with Close
Messenger Pinterest LinkedIn

現地時間18日、国連人権理事会で、米国代表のミシェル・テイラー氏が演説した際、多くの参加者が壇上に背を向け、イスラエル・パレスチナ問題で米国は専らイスラエル側に立って支援し、パレスチナ国民の人権を無視していると抗議する一幕があった。

イスラエル・パレスチナ問題の重要な関係者である米国は、紛争の各方面をなだめようとしないだけでなく、最近になって国連安保理の人道主義救援決議案を2度否決し、イスラエルとパレスチナの衝突がエスカレートし、より多くの罪のない民間人が死傷するのを座視している。

実際、米国は安保理でイスラエルに肩入れしたことは今回だけではない。カタールのアルジャジーラテレビによると、米国は過去50年以上にわたり、イスラエルを批判する50以上の安保理決議を否決するために80回以上、拒否権を行使してきた。米国の行状は、真の問題解決をまったく望んでいないという疑念を抱かざるを得ない。

ある分析によると、中東情勢を見ると、米国とイスラエルは互いに心を通わせ、取り引きする関係にある。イスラエルは米国の軍事的・政治的支援を必要としているが、米国はイスラエルが中東でイランなどへの抑止機能を発揮することを必要としている。米国内を見ると、ユダヤ人は米国最大のマイノリティの1つだ。彼らは膨大な票を持っており、米大統領選の背後にいる「出資者」でもある。一方、米国がイスラエル・パレスチナ情勢に関する決議案の草案を2度否決した大きな理由の1つは、政治家がイスラエルの機嫌を損ねて2024年の大統領選挙に影響を与えることを恐れているからだ。

歴史を振り返ると、米国はこれまで、イスラエル・パレスチナ問題において客観的で中立的な調停者ではなく、一方に肩入れするだけの攪乱者だった。冷戦終結後、米国は前後して何度もイスラエル・パレスチナ問題の和平交渉を準備したが、対イスラエル「一辺倒」のため、パレスチナ人のイスラエルとパレスチナの平和に対する自信をくじくことになり、パレスチナとイスラエルの対立を効果的に解消することができなかった。

衝突発生後、米国はさらに「謎の操作」を見せた。一方で、米国のバイデン大統領、ブリンケン国務長官、オースティン国防長官らが相次いで中東を訪問し、停戦実現のためにパレスチナを仲介すると主張した。他方で、米国の空母打撃群がイスラエルに赴き、米国の各種軍事物資が絶え間なくイスラエルに運ばれ、米国はガザ地区の人道支援に関する国連安保理決議案2件を否決するなど、完全に口と心が裏腹になっている。

戦争に勝者はなく、暴力で暴力を制すのは、より深刻な危機をもたらすだけだ。米国は責任を持って、イスラエルとパレスチナの衝突を国内の党争の道具、他国への攻撃のきっかけとするのをやめ、国際社会とともに停戦を推し進めるべきだ。

Share this story on

Messenger Pinterest LinkedIn