日本語

【CRI時評】英国政府はマルビナス諸島巡る米州機構の決議を聞いたか

CRIPublished: 2022-10-09 09:57:31
Share
Share this with Close
Messenger Pinterest LinkedIn

7日に閉幕した第52回米州機構(OAS)総会で、マルビナス(フォークランド)諸島に対するアルゼンチンの「合法的権利」を守るとともに「平和的交渉」を通じた争いの解決を呼びかける決議を、代表者全員が一斉に拍手を送りながら採択した。

OASがこのような態度を表明したのは今回が初めてではない。これまでに何度も決議を採択して、アルゼンチンが平和的対話を通じてマルビナス諸島の主権を取り戻すのを明確に支持してきた。こうした決議は、米州各国共通の心の声を映し出し、植民地主義が残した毒を消除することへの期待を表している。

英国政府はマルビナス諸島を巡るOASの決議を聞いたか。歴史を振り返ればすぐに分かることだが、マルビナス諸島の主権を巡る問題は植民地主義の「生きた化石」だ。1816年にアルゼンチンはスペインによる植民地支配から離れて独立した際、マルビナス諸島の主権を継承した。南米で植民地拡大を進めていた英国は1833年にマルビナス諸島を武力で占拠した。1965年に国連総会はこの問題を「脱植民地化」のカテゴリーに入れ、英国・アルゼンチン間の二国間交渉による主権争いの解決を促す決議を採択した。2016年に国連の大陸棚委員会はマルビナス諸島がアルゼンチンの領海内にあるとの判断を下した。国連の非植民地化特別委員会は何度も英国政府に対してアルゼンチン側と交渉するよう促してきたが、英国側が拒否を貫いているため、互いに譲らない状態に陥っている。

英国政府はなぜ終始、交渉のテーブルに着きたがらないのか。英国側は、マルビナス諸島海域の豊富な石油・天然ガス資源を長期にわたって占有したいことに加えて、定期的な軍事演習の実施と防空兵器の配備を通じて中南米で軍事的な存在感を高めることを望み、かつての「太陽の沈まない国」を思い出し懐かしんでいる。これもまた、植民地主義が英国などの西側諸国の原罪であることを映し出している。

このほど閉幕した第51回国連人権理事会で、出席した各国は続々と、英国などの西側諸国に対し、植民地主義の歴史の原罪を反省し、過ちを正す行動を取るよう促した。

アルゼンチンがマルビナス諸島の主権を取り戻すのを国際社会が支持するのは、国際的な道義のためだけではなく、多極化する世界が植民地主義に反対する上であるべき筋道でもある。こうした正義の叫び声に対し、英国側はこれ以上知らぬふりを続けてはならず、歴史を深く反省し、過ちを正し、交渉を速やかに再開してマルビナス諸島をアルゼンチンに返還すべきだ。国際関係が民主化された今、植民地主義はもっと早く終わりを迎えるべきだった。

Share this story on

Messenger Pinterest LinkedIn