【CRI時評】米国は北京香山フォーラムの声にしっかり耳傾けよ
中国・北京で開催されていた「2021年度北京香山フォーラム専門家テレビ会議」が26日夜閉幕した。2日間の会期中、20余りの国の50人余りの専門家が、「大国間関係とアジア太平洋の安全保障」「多国間主義と国際体制」などの議題を巡って交流・探求を深め、グローバル安全保障ガバナンスに知恵をささげた。専門家らは、多国間主義と協力・ウィンウィンを堅持して世界の平和と安定を共同で守らなければならないとの考えでおおむね一致した。
専門家らは、アジア太平洋の安全保障に及ぼす米国の影響を巡って踏み込んだ話し合いを行い、問題の根源について分析した。専門家の一人は、大小を問わず地域紛争の多くが米国の同盟システムによって引き起こされたものであり、人々は多国間主義の帽子をかぶった一国主義が地域の平和を破壊していることを警戒すべきだと指摘した。ステープルトン・ロイ元駐中国米大使は、米国は「インド太平洋」地域に対してより包容力のある方針を採用して中国やこの地域の他の国々と共に平和と繁栄を促すべきだとの考えを示した。
米海軍の原子力潜水艦「コネティカット」の衝突事故にも出席者の関心が注がれた。中国人民解放軍軍事科学院の研究員、江新鳳氏は、米国は衝突事故について詳しく説明せず隠ぺいを行い、事故の真相と米国の意図について国際社会から疑念の目を向けられており、米国こそが南海地域の平和と安定の最大の「かく乱者」であり「破壊者」であることを改めて物語っているとの認識を示した。
注目に値するのは、全世界の専門家が香山フォーラムで安全保障上の試練を解決する道を模索している時に、米国の空母打撃群が25日、南海で日本の海上自衛隊の駆逐艦と訓練を行ったことだ。米国のこうした動きは、地域情勢の緊張を高めるものであり、人類が運命を共にするという流れに明らかに逆らうものだ。
世界の「百年未曽有の大変局」が加速する中で、人類は多くのグローバルな安全保障上の試練に直面している。より包容力があるグローバルガバナンスとより効果的な多国間メカニズム、より積極的な地域協力を形成することによってのみ、こうした問題に効果的に対処することができる。北京香山フォーラムが発した多国間主義と協力・ウィンウィンを堅持するという声は、時代が求めるものであり、米国はしっかりと耳を傾けなければならない。