中国本土映画興行週間ランキング(2024.4.22-2024.4.28)
メーデー連休の映画商戦を前に、落ち着いた客足を見せた1週間でした。中国香港のアクション映画『九龍城寨之囲城 (Twilight of the Warriors: Walled In)』が初登場1位を獲得!宮崎駿監督の新作『君たちはどう生きるか(中国題:你想活出怎様的人生)』が中国本土でトップ3をキープし、興行収入は7.7億元(約166億円)に到達。
単位:万元
~作品紹介~
【1位】九龍城寨之囲城
監督:鄭保瑞
主演:古天樂
日本でも上映された『モンキー・マジック 孫悟空誕生』(2015)や『西遊記 孫悟空 vs 白骨夫人』(2016)などで知られる中国香港の鄭保瑞(ソイ・チェン)監督の最新作は、余児の小説『九龍城寨』を原案にしたクライムアクション。1980年代の「九龍城寨」の“中間地帯”を舞台に、各組織や勢力が駆け引きを繰り広げる中、この地帯に迷い込んできた青年が悪の勢力に戦いを挑む様子が描かれています。日本公開は未定です。
【2位】ゴジラxコング 新たなる帝国
公開日:2024年3月29日
監督:アダム・ウィンガード
主演:ダン・スティーヴンス レベッカ・ホール ブライアン・タイリー・ヘンリー カイリー・ホットル アレックス・ファーンズ レイチェル・ハウス ファラ・チェン
『ゴジラ』と『キングコング』のリブート映画『ゴジラvsコング』の3年ぶりとなる続編、『ゴジラxコング 新たなる帝国(中国題:哥斯拉大戦金剛2:帝国崛起)』がトップ3をキープ。本作は一連の怪獣映画を中心とするメディア・フランチャイズ&シェアード・ユニバース「モンスター・ヴァース」の5作目にあたるもので、怪獣たちの歴史と起源、人類の存在そのものの謎に挑戦する全く新しい冒険が繰り広げられます。本作の日本公開は4月26日から。
【3位】君たちはどう生きるか
監督:宮崎駿
主演:山時聡真 菅田将暉 柴咲コウ あいみょん 木村佳乃 木村拓哉 大竹しのぶ竹下景子 風吹ジュン 阿川佐和子 滝沢カレン 國村隼 小林薫 火野正平
宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか(中国題:你想活出怎様的人生)』が、中国本土で記録的なヒットとなっています。本作は太平洋戦争中に、母親の死をきっかけに田舎に疎開した少年・眞人が、人間の言葉を話す謎の青サギと出会い、共に幻想的な「下の世界」へと足を踏み入れるというストーリー。中国本土では、日本語音声中国語字幕と中国語吹替の2バージョンが上映中です。
【4位】人生って、素晴らしい
公開日:2024年3月30日
監督:韓延
主演:彭昱暢
日本で1週間限定上映された中国映画が、中国本土でも好評上映中。本作は韓延(ハン・イェン)監督の「闘病人生3部作」として、2012年に悪性リンパ腫のため若くして亡くなった女性漫画家・熊頓のガン闘病の実話漫画が原作の『出ていけよ、腫瘍君!(原題:滾蛋吧!腫瘤君)』(2015)と、がん患者を持つ二つの家庭の闘病生活を描いたヒューマンドラマ『送你一朶小紅花(A Little Red Flower)』(2021)に続く、最終章に当たるもので、不治の病を患った2人の若者のラブストーリーを描いています。
【5位】大“反”派
公開日:2024年4月4日
監督:包貝爾
主演:包貝爾
数々のコメディ作品で知られる人気俳優、包貝爾(バオ・ベイアル)が監督と主演を務める『大“反”派(Super Villain)』がトップ5入りを果たしました。本作は、2021年のフランス映画『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』の中国版リメイクで、記憶をなくして自分を「スーパーヴィラン(強大な悪役)」だと思い込んでしまった売れない俳優が大騒動を繰り広げるさまをパロディ風に描く物語です。
【6位】西湖畔に生きる
公開日:2024年3月15日
監督:顧暁剛
主演:呉磊
2023年の第36回東京国際映画祭でワールドプレミア上映された『西湖畔に生きる(原題:草木人間)』が中国本土でトップ10をキープ。デビュー作『春江水暖〜しゅんこうすいだん』(2019)で世界を感動させた顧暁剛(グー・シャオガン)の監督第2作で、顧監督の故郷である杭州を舞台にした「山水図」3部作(別名:杭州3部作)の第2弾でもあります。1作目の『春江水暖』では、富春江という川が流れる浙江省杭州市富陽区で暮らす家族の物語でしたが、今作は中国緑茶の産地として有名な杭州・西湖の畔に暮らす母親と息子の関係を軸に、経済環境の変化の中で揺れるひとつの家族の姿を美しい風景の中に描く作品となっています。
【7位】カンフー・パンダ4
公開日:2024年3月22日
監督:マイク・ミッチェル
主演:ジャック・ブラック オークワフィナ ヴィオラ・デイヴィス ダスティン・ホフマン ジェームズ・ホン ブライアン・クランストン イアン・マクシェーン キー・ホイ・クァン
世界的人気シリーズ「カンフー・パンダ」の第4弾が中国で好評上映中!前作で「龍の戦士」として覚醒したポーですが、本作では、あらゆる達人の能力を吸収してその姿を変えられる強敵「カメレン」と対峙し、新たな仲間「ジェン」らとともに再び冒険の旅に出ます。日本でも年内に公開予定です。
【8位】黄雀在後!
公開日:2024年4月3日
監督:徐偉
主演:馮紹峰
犯罪サスペンス『黄雀在後!(The Victims)』がトップ10をキープ。『燦爛的她(Remember Me)』や『氷河追凶(Lost in White)』(2016)などの徐偉(シュー・ウェイ)監督と、『甜蜜18歳』(2012)で知られる女性監督の何文超(ホー・ウェンチャオ)がタッグを組むもので、ある強盗殺人事件に巻き込まれる刑事とさまざまな容疑者の運命を描いています。
【9位】年少日記
公開日:2024年4月19日
監督:卓亦謙
主演:盧鎮業
昨年の東京国際映画祭に出品され、今年の香港アカデミー賞こと香港電影金像奨で12部門にノミネートされた話題作『年少日記(Times Still Turns The Pages)』が中国本土で一般公開中。中学校教師のチェンが教室で自殺をほのめかすメモを見つけたことをきっかけに、少年時代の記憶を思い出すというストーリー。
【10位】没有一頓火鍋解決不了的事
公開日:2024年5月1日
監督:丁晟
主演:楊幂
昨年12月の海南島国際映画祭に出品された中国のクライムコメディ『没有一頓火鍋解決不了的事(Nothing Can't Be Undone by a Hot Pot)』が、今年のメーデー連休に向けて先行上映を実施中!タイトルは直訳すると「火鍋で解決できないことはない」という、中国の世相を反映する興味深いものになっています。巨額の財産をめぐって駆け引きする面識の無い男女たち。全員の接点は、中国を代表する料理の一つ・重慶火鍋だったという物語。日本公開は未定です。