中国大陸部映画興行週間ランキング（2021.12.27–2022.1.2）

2022年の幕開け！今年の1週目を制覇したのは、前週から先行上映実施中の『穿過寒冬擁抱你（EMBRACE AGAIN）』、初動記録は5億元（約96億円）を突破。同じく前週から先行上映を実施した『反貪風暴5：最終章（G STORM）』は2位に。

単位：万元

～作品紹介～

【1位】穿過寒冬擁抱你

監督：薛暁路

主演:黄渤

『吹哨人（The Whistleblower）』（2019）や『愛しの母国（原題：我和我的祖国）』（2019）などの女性監督・薛暁路（シュエ・シャオルー）の最新作が、公開2週目にして一位に上り詰めました。湖北省武漢市を舞台に、コロナ禍によるロックダウン実施中の2020年の春節を背景に、困難を乗り越えるために支え合う市民たちの群像をコミカルに描いた本作、出演には、『愛しの母国（原題：我和我的祖国）』（2019）や『愛しの故郷（原題：我和我的家郷）』（2020）などの黄渤（ホァン・ボー）や、『你好，李煥英(Hi, Mom)』（2021）などの賈玲（ジャー・リン）、『峰爆(Cloudy Mountain)』（2021）などの朱一龍（ジュー・イーロン）、『関于我媽的一切（All About My Mother）』などの徐帆（シュー・ファン）ら、中国を代表する人気役者が勢揃いしています。

【2位】反貪風暴5：最終章

監督：林徳禄

主演：古天楽

香港の汚職捜査機関「ICAC（廉政公署）」の活躍を描く香港のサスペンス・シリーズ「反貪風暴」の最終章となる第5弾が先行上映を終えて堂々の2位に。このシリーズは、TV番組の演出家出身である林徳禄(デビッド・ラム)監督と、香港を代表する俳優、古天楽（ルイス・クー）との強力タッグによるもので、1作目から4作目までの英語題は「Z Storm」「S Strom」「L Storm」「P Storm」となっていますが、「Z」「S」「L」「P」はICACに所属する捜査チームの番号のことで、チームごとに捜査範囲がそれぞれ異なります。Zチームは私営機関の汚職事件「Z基金事件」の捜査に由来し、Sチームは「サッカー（Soccer）ギャンブル」にまつわる売春・賭博・麻薬などの取り締まり、LチームはICAC内部の汚職問題の捜査、Pチームは刑務所（Prison）内での犯罪の捜査にそれぞれ当たっています。気になる最終章の英題は「G Storm」、要人警護を担当するSPに当たるG4の活躍を中心に、古天楽（ルイス・クー）演じるチーフが率いる捜査チームがICAC 史上最大規模の事件に挑む様子を描いています。日本での公開は未定です。

【3位】李茂扮太子

監督：高可

主演：馬麗

中国で大人気を誇る喜劇団体「開心麻花（カイシンマーファー）」のメンバーとして知られる馬麗（マー・リー）や常遠（チャン・ユエン）、艾倫（アイ・ルン）、魏翔（ウェイ・シャン）らが揃って主演を務める時代劇コメディ『李茂換太子（Another Me）』が大晦日に一般公開スタート。富豪令嬢との結婚を向こうの両親に認めてもらえない一介の巡査・李茂が、偶然にも皇太子と同じ顔であることを知り、皇太子との合意で人生を交換するという驚きの計画に走る様子を描いており、人生交換により周りの人間がとんでもない事態に巻き込まれていくドタバタ喜劇となっています。メガホンをとっているのは高可（ガオ・コー）と楊暁明（ヤン・シャオミン）のコンビで、IMAX版も同時公開です。

【4位】誤殺2

監督：戴墨

主演：肖央

社会派サスペンス『誤殺（Sheep Without a Shepherd）』の第2弾がロングヒット中！前作の続きではなく、まったく新しいストーリーとして制作されていますが、肖央は前作同様、家族を守るために悪の勢力と戦う父親を演じています。

【5位】以年為単位的恋愛

公開日：2021年12月31日

監督：黎志

主演：毛暁彤

異郷で働く女性の陸と起業家の江が大晦日に出会い、恋に落ちる物語『以年為単位的恋愛（Lost And Found）』が2021年12月31日に一般公開スタート。主演はTVドラマで活躍中の毛暁彤（マオ・シャオトン）です。

【6位】愛情神話

公開日：2021年12月24日

監督：邵芸輝

主演：徐崢

2020年のFIRST青年映画祭で注目を集めた若手女性監督・邵芸輝（シャオ・イーホイ）がメガホンを取る新作ラブコメ『愛情神話（B for Busy）』が好評公開中。本作は、中国の大都会・上海を舞台に、シングルマザー、バツイチ女性、夫が行方不明の妻という3人の「ワケあり女性」の生き様を描いたもので、都市化が進む中国の今の姿が分かる作品となっています。

【7位】雄獅少年

監督：孫海鵬

主演

一人の「留守児童」が獅子舞を通して成長する姿を描くアニメ映画『雄獅少年（I Am What I Am）』がトップ10をキープ。「留守児童」とは、中国の急速な経済発展を背景に、農村から都市への出稼ぎ労働者が増加する中、その労働者たちが故郷に残してきた子どものこと。本作では、そんな少年が、仲間たちと共に獅子舞コンクールに参加することで弱虫から勇気あふれるヒーローへと成長していく様子が描かれています。

【8位】跨過鴨緑江

公開日：2021年12月17日

監督：董亜春

主演：唐国強

中国の戦争歴史映画『跨過鴨緑江（Crossing the Yalu River）』が好評上映中。本作は中国人民志願軍の司令官兼政治委員である彭徳懐氏からの視点で、戦前の国際情勢の急展開から板門店休戦協定締結まで、抗米援朝戦争の全過程を再現しています。

【9位】揚名立万

公開日：2021年11月11日

監督：劉循子墨

主演：尹正

2014年に『後会無期（Continent）』で鮮烈な監督デビューを果たした中国の人気作家、韓寒（ハン・ハン）が初めて映画プロデューサーに挑戦した新作『揚名立万』が根強い人気を見せています。ある日、映画監督や俳優など大勢の映画人が集まって、あるセンセーショナルな殺人事件を映画化しようと話を進めているうちに、いつの間にか事件の渦に巻き込まれていく様子を描いたサスペンスコメディです。

【10位】萌鶏小隊：萌闖新世界

公開日：2022年1月8日

監督：馮操

主演：鄧玉婷

先行上映実施中の国産アニメ『萌鶏小隊：萌闖新世界