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「再出発の場がアジア最大規模の上海国際映画祭で幸せ者です」=『ぼくが生きてる、ふたつの世界』呉美保監督

CRIPublished: 2024-06-21 22:31:49
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主演の吉沢亮さん

Q. 主演の吉沢亮さんは、『キングダム』などによって中国でもファンが多いと思いますが、今回の作品での演技はいかがでしたか?

呉監督:とにかく硬派ですね。ほとんど話すことはなく、ただ淡々と芝居をする。今回は「手話」という大きなチャレンジがあったにも関わらず、とてもスマートに、そして真摯に役と向き合われていました。きっと、陰ではすごく努力をされたのだとは思いますが、現場ではそんな苦労を微塵(みじん)見せませんでした。プロ根性に感服しました。母に反抗し続ける男の子の、なんともぐちゃっと歪(いびつ)な感情の出し方も、やりすぎず、やらなさすぎず、さすがに絶妙な塩梅でしたね。

Q.注目されている中国映画の作品や監督、俳優はありますか? 呉監督の映画制作に影響を与えた作品や監督はありますか?

呉監督:ピーター・チャン監督の『ラブソング』は、私にとって生涯のベストムービーです。何度も見て、何度も同じシーンで涙を流しました。チャン監督の『最愛の子』も大好きで、私自身、長男をお腹に授かった直後でもあり、タオルを口に噛み締めて嗚咽して泣きしながら劇場で鑑賞したことを鮮明に覚えています。チャン・イーモウ監督も、もちろん大好きです。「初恋のきた道」ではチャン・ツィイーが恋焦がれる学校の先生が、最初はそこまで魅力的と思えなかったのに、物語が進むごとにどんどんかっこよく見えてきて、最後は(私も)すっかり恋に落ちてしまったことに、映画の魔力を感じました。

Q.新作のご予定がありましたら、ぜひ教えて下さい。

呉監督:日本に帰国したらすぐに新しい映画を撮影する予定です。今まさに、その準備の佳境を迎えています。詳細はまだ言えませんが、来年には完成しているはずですので、今回の上海で私の映画に出会ってくださった方々に、またいつか、新たなチャレンジを見ていただきたいですね。

Q.今後、両国の映画制作や映画交流を盛り上げるに、映画人としてやるべきことはありますか? 若手監督や映画ファンへのメッセージもお願いします。

呉監督:まずは、世界中の映画をたくさん見て、見識を持つことが大切と思います。と言いながら、私はこの9年、息子2人の子育てに明け暮れ、ほとんど映画を見られていません。ただ、今は劇場だけでなく、テレビやパソコンなどさまざまな環境で気楽に映画を見られるようになっているので、忙しい私にとってはありがたいことではあります。でもやはり、映画館で見る映画には、格別な豊かさがあります。モノに溢れた今の時代だからこそ、暗闇の中でスクリーンに没頭するといったシンプルな体験を、若い人たちに味わってほしいですね。私も時間を捻出して、映画館に行きます。

【作品情報】

映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』

日本公開:2024年9月

監督:呉美保

出演:吉沢亮、忍足亜希子、今井彰人、ユースケ・サンタマリア、烏丸せつこ、でんでん

脚本:港岳彦

概要:耳の聞こえない母と聞こえる息子を繊細に描く

原作:五十嵐大「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」

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